PwCコンサルティングは9月7日、サプライチェーン上の計画業務を対象とする需要予測ソリューション「Multidimensional Demand Forecasting」(MDF)を、サブスクリプション(年間定額課金)モデルで提供すると発表した。各種計画業務には、販売、生産、在庫、調達、設備、人員などが含まれる。

同社はこれまでも、MDFをオンプレミス型にて提供していたが、今回PwCのクラウド環境を使用したSaaS型にて同ソリューションを提供する。

需要予測に独自開発のAI・機械学習アルゴリズムを用いることで、時系列パターンを捉えにくい予測対象、新商品やリニューアル品、ロングテール化(多品種化/少量化)に伴い従来は予測が難しかった商品などの分析が可能だ。また、コネクテッドデータなど新種のデータも活用できる。

  • MDFの主な機能

導入企業のシステムとはファイルによる連携を行うため独立性が高く、ユーザー(需要予測担当者)の既存業務オペレーションに変更をおよぼさない導入が可能だ。

従来の需要予測では、データが潤沢にある量産品、定番品の一部や、時系列において顕著なパターンが見られる受注・出荷・販売に対する予測が主流だった。デジタル化や消費者の購買行動・需要構造の変化、天災やパンデミックの影響など、事業を取り巻く環境が複雑化する中、従来型のアプローチでは対応が困難な領域における需要予測を実現すべく、同社はソリューション提供に至った。

  • 今後の需要構造とMDFによる対応