富士フイルムは9月2日、YouTubeで製品発表会「X Summit PRIME 2021」を実施し、APS-Cセンサーを搭載するXマウント向け交換レンズ「XF23mmF1.4 R LM WR」と「XF33mmF1.4 R LM WR」を発表した。5月に発売済みの「XF18mmF1.4 R LM WR」とあわせて、将来のボディ高画素化を見据えた高い性能を備える「大口径プライム」シリーズとして訴求する。
XF23mmF1.4 R LM WRは2021年11月発売予定で、予想実売価格は110,000円前後。XF33mmF1.4 R LM WRは2021年9月29日に発売を予定しており、予想実売価格は95,000円前後を見込む。なお、23mmの前モデル「XF23mmF1.4 R」は終売となるが、35mmの前モデル「XF35mmF1.4 R」は今後も併売する。
両製品ともに開放絞りF1.4という明るさを備え、XFレンズの中でもプライムシリーズに属する製品。共通するコンセプトとして、将来ボディが高画素化しても安心して利用できる超高解像性能を実現。球面収差や色収差、コマ収差を低減したほか、近接撮影時の画質も改善。AF機構にはリニアモーターを搭載して高速・静音化を図り、MF操作時の精度も向上したとしている。動画撮影に配慮した低ブリージング仕様で、防塵防滴耐低温に対応する。
XF23mmF1.4 R LM WRでは、旧モデルから大幅に増加した10群15枚(非球面×2、ED×3)の光学設計を採用する。最短撮影距離は19cmまで近寄れるようになったほか、絞り羽根を2枚増やした9枚搭載し、AF機構はリニアモーターを搭載したインナーフォーカス仕様。なお、前モデルにあったフォーカスクラッチ機構は備えない。
前モデルとの仕様の違い(XF23mmF1.4 R LM WR)
仕様 | XF23mmF1.4 R LM WR | XF23mmF1.4 R |
---|---|---|
レンズ構成 | 10群15枚(非球面×2、ED×3) | 8群11枚(非球面×1) |
焦点距離(35mm換算) | 23mm(35mm相当) | 23mm(35mm相当) |
開放絞り | F1.4 | F1.4 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) | 7枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 19cm | 28cm |
最大撮影倍率 | 0.2倍 | 0.1倍 |
フォーカス方式 | リニアーモーター | DCモーター |
本体サイズ(最大径×全長) | 67×77.8mm | 72×63mm |
フィルター径 | 58mm | 62mm |
重さ | 375g | 300g |
XF33mmF1.4 R LM WRは、2012年の発売以来、“神レンズ”として現在でも好評を博しているという「XF35mmF1.4 R」の後継モデル。こちらでも枚数をほぼ倍増させた10群15枚(非球面×2、ED×3)のレンズを搭載。焦点距離は35mm換算でぴったり50mmになり、自然な遠近感を生かしたポートレート撮影やスナップ撮影に向くという。
前モデルとの仕様の違い(XF33mmF1.4 R LM WR)
仕様 | XF33mmF1.4 R LM WR | XF35mmF1.4 R |
---|---|---|
レンズ構成 | 10群15枚(非球面×2、ED×3) | 8群11枚(非球面×1) |
焦点距離(35mm換算) | 33mm(50mm相当) | 35mm(53mm相当) |
開放絞り | F1.4 | F1.4 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) | 7枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 30cm | 28cm |
最大撮影倍率 | 0.15倍 | 0.17倍 |
フォーカス方式 | インナーフォース/リニアーモーター | 全群繰り出し/DCモーター |
本体サイズ(最大径×全長) | 67×73.5mm | 65×50.4mm |
フィルター径 | 58mm | 52mm |
重さ | 360g | 187g |
レンズにあわせて、新しい23mmと33mmで共通して使える金属製レンズフード「LH-XF23 II」もラインナップする。アルミを削り出して形成し、クラシカルでスタイリッシュな外観に仕上げたとしている。11月発売予定で、価格は11,000円前後。