2KドラマをBD1枚にHEVCダビング、新「AQUOS 4Kレコーダー」 - 4K 2番組長時間録画も

シャープは、新開発エンジンを搭載し、4K放送などを高画質・高圧縮なHEVC録画で残せる「AQUOS 4Kレコーダー」計6機種を6月10日から順次発売する。価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は、4K/2K Wチューナー・1TBモデル「4B-C10DW3」が9万円前後など。

4B-C30DW3(3TB)

4Kテレビの普及に伴って4Kレコーダーの販売台数比率も上がっていることから、4Kレコーダーのラインナップを拡充。トリプルチューナー機は、4K放送の2番組を含む最大3番組の同時録画が行え、ダブルチューナー機は4K放送などの2番組同時録画ができる。

■DT3シリーズ 2Kトリプルチューナー/4Kダブルチューナー機

4B-C40DT3(4TB)：13万5,000円前後 / 6月10日発売
4B-C30DT3(3TB)：12万円前後 / 6月10日発売
4B-C20DT3(2TB)：10万5,000円前後 / 6月10日発売

■DW3シリーズ 2Kダブルチューナー/4Kダブルチューナー機

4B-C30DW3(3TB)：11万円前後 / 6月20日発売
4B-C20DW3(2TB)：10万円前後 / 6月10日発売
4B-C10DW3(1TB)：9万円前後 / 6月20日発売

4B-C40DT3(4TB)

新開発の画像処理エンジン「Medalist BD」を全機種で搭載。高画質圧縮技術のHEVCにより、4K放送を4K画質のままで、2番組同時に長時間録画することを可能にした。4K・2K番組のダビング機能にもHEVCを活用する。

4K有機ELテレビと組み合わせて視聴するときのための「OLEDモード」を新搭載。ほかにも、約1分で番組の概要がつかめる「タイトルプレビュー」、見たい番組を探しやすくする「指定ジャンル強調録画リスト」といった新機能を備える。

新開発の画像処理エンジン「Medalist BD」

4TBモデル(4B-C40DT3)では、「Medalist BD」のHEVCを活用した「4K 12倍モード」の録画で、最大約3,066時間分の4K番組をHDDに録り溜めておける。BDメディアへのダビング時も、「4K HEVC長時間ダビング」で画質劣化を抑えてより多くの番組をディスクに書き出せる。

「4K 12倍モード」で最大約3,066時間分を録画可能

地デジなどの2K番組をBDメディアに高画質・高圧縮で残せる「2K HEVC長時間ダビング」にも対応。2.4倍長時間モードのダビング時も、「(放送画質の)DRモードでダビングするのと同レベルの画質」を実現するという。

一例として、2K番組(地デジドラマ1時間×10話分)をDRモードで録画した場合、2層BD(50GB)には約6時間10分しか記録できないため、1枚にそのまま全話を収めることはできない。2.4倍長時間モード(2K HEVC)を利用した場合は、約10時間20分の長時間記録が行えるので、同じ録画番組をBD1枚に「DRモードと同レベルの画質」で収められるとする。

ただし、「2K HEVC長時間ダビング」を行ったBDメディアは、シャープ製以外の機器では再生できない場合があるほか、4K非対応の通常のBDレコーダー/プレーヤーでは再生できない。同社が保証するものではないが、HEVC方式に対応した4Kレコーダーなどでは再生可能だという。

2K HEVC長時間ダビングの概要

映像処理回路も強化し、2Kの放送番組やBlu-rayソフトの画質を向上させて出力する「5upコンバーター」が、「5upコンバーターPRO」に進化。5upコンバーターは、解像度・輝度・色域・フレームレート・ビット深度を4K放送と同レベルにアップコンバートするもので、2019年モデル以降のシャープ製レコーダーで採用している。

映像処理回路が「5upコンバーターPRO」に進化

今回、新たに4K有機ELテレビにあわせて出力する「OLEDモード」を搭載。HDR非対応(SDR)の映像の輝度を、SDRからHDR10にアップコンバートする際、映像信号のパラメーターを4K有機ELテレビにあわせてチューニング。明暗コントラストをくっきり鮮やかに再現するという。HDRに対応した新4K衛星放送の番組はそのまま出力する。

「OLEDモード」の出力と設定画面のイメージ

使い勝手の面でも進化し、スポーツや音楽などの指定したジャンルの番組だけを強調表示する「指定ジャンル強調・録画リスト」や、録画番組を選んでリモコンの黄色ボタンを押すと、番組全体の4分の3を10分割し、約1分にまとめたプレビュー動画を再生する「タイトルプレビュー」機能などを装備する。このプレビューでは映画・ドラマのネタバレ防止や、スポーツの勝敗が分からないようにするため、番組最後の4分の1は含まないようになっている。

Ultra HD Blu-rayの再生対応や、新作連続ドラマを4週間分自動録画する「ドラ丸」といった機能は従来から引き続き搭載。スマートフォンとの連携機能として、外出先から録画番組を視聴できる「外からリモート視聴」や、外出先から番組検索や録画予約ができる「AQUOSリモート予約」、スマホの写真・4K動画をWi-Fi転送でレコーダーに取り込む「スマホ写真・動画まるごとストレージ」といった機能も備える。