ワコムは8月6日、三菱鉛筆の高級ブランド「Hi-uni」シリーズのデザインを再現したデジタル鉛筆「Hi-uni DIGITAL for Wacom」を発表した。8月7日に発売し、直販「ワコムストア」価格は税込3,960円。

  • Hi-uni DIGITAL for Wacom。えび茶色とワインレッドをかけ合わせたおなじみの「ユニ色」軸と金色のリングがデザインされている

三菱鉛筆「Hi-uni」(ハイユニ)は、同社の鉛筆「uni」シリーズの最上位モデル。uniシリーズは1958年にデザイナーや建築家向けの高級製図用鉛筆として発売され、その8年後となる1966年、さらに高品質な鉛筆としてHi-uniが登場した。

今回、ワコムと三菱鉛筆がコラボレーションし、クリエイターからの需要が高いHi-uni鉛筆の六角軸デザインを再現したデジタル鉛筆「Hi-uni DIGITAL for Wacom」が開発された。実際にHi-uni鉛筆が作られている工場の同じ生産過程でHi-uni DIGITAL for Wacomも作られており、デジタル芯を囲む本体素材も、Hi-uni鉛筆と同じ木で作られている。塗装やサイズ感もほぼ同等だが、鉛筆の先を多めに削ってから使い始めるクリエイターが多いことから、鉛筆軸はやや短めの長さになっている。

  • ワコムの液晶タブレット「Wacom One 液晶ペンタブレット13」でHi-uni DIGITAL for Wacomを使ったところ。Wacom Oneユーザー向けの専用ブラシデータ(後述)と組み合わせると、多彩な硬度の手描きが楽しめる

  • 芯は約1mmほどの細さ。実際のHi-uniと同じ生産過程で作られているため、芯を囲む素材に鉛筆と同じ木材が使われている

  • 後ろ側にはwacom DIGITALの文字。高級感ある金色の輪もポイント

ペンテクノロジーは電磁誘導方式。筆圧レベルは4,096レベル。本体サイズは140×7.73mm、重さは4.8g。替え芯3本が標準で付属する。

鉛筆の筆致を必要とするクリエイターのほか、デジタルの手書きによる学習用途も想定。対応製品はワコムの液晶タブレット「Wacom One 液晶ペンタブレット13」のほか、Acer Chromebook Tab 10やGalaxy Note10など、一部のWindows PCやAndroid端末にも対応する。対応デバイス一覧は公式サイトで案内されている(該当PDF)。

  • 手に持ってみたところ。本物のHi-uni鉛筆と持った感覚が同じで、Wacom One付属のデジタルペンより細く仕上がっている

Wacom Oneユーザー向けの特典として、Hi-uniの22種類の硬度を再現した「Hi-uniブラシデータ」が、8月6日から配布される。CLIP STUDIO PAINT用ブラシデータとなり、このブラシを使うと、Hi-uniの書き味がデジタルでも再現されるという。

Wacom One新規購入者のほか、過去にWacom Oneを購入した既存ユーザーも対象。対象期間は2020年8月6日~12月31日まで。Wacom IDと製品登録を行うと、ブラシデータ22種と設定方法がダウンロードできる。

  • CLIP STUDIO PAINTで表示した「Hi-uniブラシデータ」。Hi-uniの22種類の硬度が再現されている

  • Hi-uniブラシデータの線イメージ