ブラウンのシェーバーは豊富なラインナップをそろえていますが、ミドルレンジの中価格帯モデルが一新されます。「剃り残しをなくしたい」という市場のニーズに応えた新しい密着シリーズ、「シリーズ5」「シリーズ6」「シリーズ7」が8月21日に発売予定です。オンライン発表会からレポートします。

  • ブラウンの新密着シリーズ、シリーズ5」「シリーズ6」「シリーズ7」

各モデルの特徴

新しい3モデルについて、P&G シニア・ブランド・マネージャーの松本恭兵氏は「新技術の大型イノベーションによって『究極の密着性で、あご下の剃り残しもゼロへ』を実現します。これまでの約10年間、大きなイノベーションがなく、停滞していた市場を活性化できるシリーズです」と意気込みます。

想定するターゲット層は、価格と性能のバランスを重視するユーザー。製品はいずれもオープン価格で、推定市場価格(税別)は、シリーズ5が10,800円~11,800円、シリーズ6が14,800円~15,800円、シリーズ7が17,800円~21,800円となっています。

  • (左から)「シリーズ5」「シリーズ6」「シリーズ7」の製品イメージ。2020年7月21日から予約開始、8月21日の発売予定

3モデルに共通する特徴として、独立ヘッドの採用によって最適なシェービング角度で剃れることが挙げられます。ブラウンでは、これを「究極の密着性」と表現。松本氏は「あご下は皮膚が柔らかく、またデコボコしています。そこで究極の密着性を追求しました。ヘッドを独立させたことで、15度の角度調整が可能になり、持ち手を調整しなくても刃が肌に自然と密着します」と説明します。

そのうえで、(1)深剃りや肌の凹凸にしっかり対応するための刃の浮き沈み、(2)上下ストロークの動きに合わせた密着を実現する縦の首振り、(3)細かく微調整できる横の首振り……という優先順位をつけて、各シリーズの特徴としました。

シリーズ5

シリーズ5は「3連密着ブレード」によって深剃りや凹凸に対応します。約4mm~5mmも刃が浮き沈みする構造で、あごに沿ったシェービングが可能に。また、網刃を外さずにヒゲくずを洗い流せる「クイック洗浄システム」も搭載しています。

  • シリーズ5は、3連密着ブレードを搭載

  • 水道の流水でヒゲくずを洗い流せるため、メンテナンスも楽そうです

シリーズ6

シリーズ6は、刃の浮き沈みに加えて、縦の首振り機能「スイング密着システム」を搭載。独立したヘッドが縦方向にスイングし、上下のストロークの動きに沿った理想的なシェービングを実現します。

  • シリーズ6は、3連密着ブレード+スイング密着システムを搭載

シリーズ7

シリーズ7は、刃の浮き沈み、縦の首振りに加えて、横の首振りを実現する「360°密着システム」を搭載しました。独立したヘッドが全方向にスイングすることで、あご下にもしっかり密着。剃り残しをなくすとともに、時短シェービングも実現します。

  • シリーズ7は、3連密着ブレード+スイング密着システム+360°密着システムを搭載

  • シリーズ7のパッケージ内容

  • 洗浄&充電器にシェーバー本体をセットしたところ。洗浄は、除菌や潤滑化も行うアルコール洗浄システム

  • シリーズ7のシェーバー本体と、ヘッドの外刃

  • やや手が大きな男性が握るとこんな感じ

3モデルとも、人間工学に基づいたデザインを採用しています。例えば、シェービングの動きを研究した結果、ヘッドは総重量の約22%まで軽量化されました。ただ軽くなっただけでなく、ボディとハンドルのバランスも重視したとのこと。このほか、7年間の開発期間を経て完成した「新トランスミッションシステム」を導入。従来モデルが搭載していたモーターと比べて50%も小型化しながら、強力なパワーを発揮します。

  • バランスを考慮した軽量化も実現

ちなみに、事前に実施したユーザー調査では「あごの角を剃るときにもフィット感があった」「肌の当たりがソフト」「従来製品では、肌をできるだけ平らにして剃っていたけれど、そんな工夫をしなくても剃れる」といった声が寄せられたとのことでした。

  • 各シリーズの仕様について

他社製品との違いは?

最後に、メディア側からの質問に松本氏が回答していきました。

競合他社のシェーバー製品がうたう「密着性」との差別化について聞かれると「市場に出回っている中価格帯シェーバーの多くは、ヘッドが横にのみ首を振るタイプです。密着性の優先順位としては、縦の動きや全方向の首振りが重要になります」としました。

ハイエンドモデルのシリーズ8、シリーズ9との違いについては、「深剃りと肌への優しさ、という二律背反の課題に対して、高いレベルで解決策を求めるのが高価格帯のユーザーです。シリーズ8、シリーズ9は、世界唯一の音波振動を搭載することで、その要望に応えています」と回答。シリーズ5、シリーズ6、シリーズ7の販売台数の割合は「5:3:2くらい」(松本氏)とのこと。

シリーズ7に搭載する人工知能テクノロジーについては、「ヒゲの濃さには個人差があります。一般的に、ヒゲが濃い部分ではカットパワーが落ちるものですが、人工知能テクノロジーでヒゲの濃さを読み取ることで、常にカットパワーを維持できる設計になっています」と説明しました。