英Kanoが子供向けの組み立てタブレットPC「Kano PC」をアップデートした。価格は同じ299.99USドル(299.99ポンド)のままスペックを強化した。

Kanoは、子供向けPCを完成品ではなく、子供が自分で組み立ててPCの仕組みを学べるような形で提供している。最初の製品「Kano Computer Kit」は、Raspberry Piを採用したデスクトップスタイル。昨年登場した「Kano PC」はWindows 10 Homeを採用し、タブレットPCにキーボードカバーを着脱するスタイルになっている。

  • Kano PC

    「Kano PC」、タブレットPCの内部が分かるように透明のバックカバーを採用

  • 組み立て前の状態

    スピーカーやバッテリーを自分で接続。基板などよく観察できるように拡大レンズも付けられている

オリジナルモデルはSoCがAtom x5-8350(1.44GHz、クアッドコア)で、効率的に動作するものの、アプリケーションによっては力不足になることも。新モデルはIntel Celeron N4000 (1.10GHz、デュアルコア)を搭載する。Kanoによると、同じ価格帯の教育向けChromebook「Acer Spin 11」のCPUスコアは「148」、新Kano PCは「225」。小さな子供達だけではなく、学習にPCを利用する年齢まで幅広いニーズに応える。その分の消費電力が上昇したが、より大きなヒートシンクで熱を逃がし、バッテリー動作時間についても10時間以上を実現している。その他の変更は、2つのUSB-AポートがどちらもUSB 3.0になり、USB-Cポート(充電に使用)も装備する。Bluetooth 5.0をサポート。サイドに音量調節ボタンを備える。以下は主なスペック。

  • ディスプレイ:11.6インチタッチスクリーン (1366×768、720p)
  • SoC:Intel Celeron N4000 (1.10GHz、デュアルコア)
  • メモリー:4GB RAM DDR3L
  • ストレージ:64GB eMMC (ディスク書き込み速度:164MB/s)
  • ワイヤレス:Wi-Fi (802.11 b/g/n)、Bluetooth 5.0
  • ポート類:USB 3.0×2、USB-C×1、microSDカードスロット、HDMI出力、3.5mmオーディオミニジャック
  • ソフトウェア:Windows 10 Home、Kano Software Studio + Projects
  • Kano PC

アクセサリとして8月に、USB接続のWebカメラ「Kano Webcam」を発売する。価格は29.99ドル (29.99ポンド)。レンズ部分をスライドさせることで、通常モード/マクロモード/プライバシーモードを切り替えられる。

  • Kano Webcam

    「Kano Webcam」、レンズ部分をスライドさせて、マクロレンズに切り替え可能。スライド中央でカメラをカバーするプライバシーモードになる