サードウェーブは、ゲーミングPCブランド「GALLERIA」において、ロゴ、ケースデザイン、モデル構成名のルールなどを大幅に刷新。ケースデザインは7年ぶり、モデル構成名は18年ぶりに変更した。7月3日に行われたリニューアル発表会では、PCの新筐体お披露目に加えて、2020年版「高校eスポーツ部支援プログラム」や、ストリーマー、インフルエンサー、タレントを起用したプロジェクト「GALLERIA SQUAD」についても紹介した。

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    発表された新筺体。ミニタワー(左)とミッドタワー(右)のラインアップをそろえる

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    発表会場に展示されたミッドタワーの正面

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    右側面。手前側の吸気口は大きめだ

新デザインは「洗練・利用環境志向」

発表会では、まずサードウェーブ上席執行役員 マーケティング統括本部の松原昭博氏が登壇。ケース変更の背景に関して説明した。

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    サードウェーブ上席執行役員 マーケティング統括本部の松原昭博氏

GALLERIAブランドの登場は2002年。松原氏は「当時のゲーマーの多くは男性で、用途もゲーム特化。ゲーミングPCも黒くて、いかつくて、筋肉質と、PCゲームキャラクターを体現したようなデザインだった」と振り返りつつ、「昨今のeスポーツの盛り上がりから『ガチでない』ユーザーも増えていて、その人たちにも受け入れられるデザインに変更しようと今回のデザイン変更に至りました」と経緯を話す。

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    過去のGALLERIAはガチゲーマー向け。デザインは黒くてゴツイ

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    ロゴも金と黒で男性っぽいイメージ

松原氏は続けて、ゲーミングPCのマトリックス分析について解説。ゲーミングパソコンデザインを「洗練・華美」と「利用環境志向・プロダクト志向」という二軸で評価すると、従来のGALLERIAパソコンは中央に属していたが、新GALLERIAは「洗練・利用環境志向」のポジションへと変えたという。

さらに、ケースデザインは、コンセプトカーや工業プロダクトデザインを得意とする事務所に依頼。デザインの指向性も大きく変えている(フロントパネルのロゴが大きいと思ったのは、車のエンブレムを意識しているのかもしれない)。「金と黒」だったロゴデザインも、カラーリングを変更し、「金と濃紺」にリニューアル。「すそ野が広がるeスポーツ界に向けた変更だ」と説明した。

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    eスポーツの広がりを受け、洗練された利用環境志向へとケースデザインのリブランディングを敢行

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    スローガンは「常識を打ち破る」

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    ブランドロゴは「金+ブルー」の配色に変更

外見だけでなく、中身もこだわりの機能アリ

新ケースの詳細に関しては、サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 企画部 GALLERIA製品企画担当の瀧吉佑介氏が説明。長くゲームライフを支えてくれるものとして、「相棒」をキーワードに、ユーザーのさまざまな声に応えた。

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    サードウェーブ 製品・マーケティング統括本部 企画部 GALLERIA製品企画担当の瀧吉佑介氏

筺体サイズは、用途に応じて選べるミドルタワーとミニタワーの2種類。それぞれ、スチール筺体にガンメタリック塗装のスチール外装の「スタンダードモデル」とアルミヘアラインパネルを使用した「プレミアムモデル」の2パターンを用意する。従来オプション扱いだったサイドクリアパネルは、標準装備に進化した。

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    左右がアルミヘアラインパネルになったプレミアムモデル(左:ミニタワー、右:ミドルタワー)。ミニタワーのサイズはW220×D440×H425(ミドルタワーは480)mm

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    左右がガンメタル塗装のスタンダードモデル(左:ミニタワー、右:ミドルタワー)。完成品重量は約14kg

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    フロントは、周辺にLEDイルミネーションを施した。「GALLERIAはいつ光りますか?」とよく言われたそう。ライティングのカスタマイズソフトは後日提供予定だ

また、吸気をPC正面ではなく、両サイドから行う設計によって、吸気効率をアップ。排気部には140mmサイズファンを搭載可能にしてある。さらに、PC上部にモノを置くゲーマー多いことから、フラットなつくりにするだけでなく、ホコリやゴミが入りにくいようにフィルターを搭載した。

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    サイドには窓を標準で搭載。右側の穴は吸気口で「従来の3倍の面積」あるそう。瀧吉氏は、140mmファンと合わせて「過去最高に冷える」と話していた

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    トップ部は角を45度にカット。インターフェース類の取り付けやすさを重視した。残念ながらUSB-C端子はない

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    トップパネルは平坦で、モノを置きやすいようにした

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    エアフロー説明。前面左右から吸気し、上部と背部に排気するとあるが、上部から吸入する可能性も高そうだ

もうひとつ強調していたのが、GPUホルダーだ。大会など貸出で使われることの多いGALLERIAパソコンだが、輸送時の衝撃でGPUボードが外れてしまう事故があったという。そこでケースに専用のステーを用意して、GPUをガッチリとホールドする機構を搭載した。

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    GPUをしっかり固定することで、貸出時の事故を軽減

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    会場のほかのマシンにはステーなし。一般向けに販売されるモデルでは問題になりにくいこともあり、重量級GPUボード搭載モデル以外はステーが装着されない

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    GPUホルダー。位置をネジで微調整しつつ、ガッチリホールド。多少のショックではGPUが外れることはないだろう

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    上下ともにガッチリ固められている

さらに18年ぶりにシリーズ名を変更。従来はCPUとグレードで細かく分類されていたものを、グレードで(上位から)UZXRと分けたことで、シリーズ名を見ただけで判別できるようになった。

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    旧シリーズ構成

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    新シリーズは、Intel/AMD/ノート問わず、上からUZXRと4シリーズになった

eスポーツを盛り上げる9名の「GALLERIA SQUAD」

GALLERIA新デザインの説明が終わると、eスポーツの魅力を伝えるプロジェクト「GALLERIA SQUAD」を発表。メンバーとしてプロeスポーツチーム「Rascal Jester」所属のBILLON氏とTakomayo氏、ストリーマーのしょぼすけ氏、THY所属のchikurin氏、GameWith所属のネフライト氏、ゲームキャスターの友田一貴氏、プロゲーミング集団「DeToNator」のYamatoN氏とSPYGEA氏、そしてガレリアアンバサダーを務めているケインコスギ氏と、豪華なメンバーが集結した。

新GALLERIAパソコンに対する感想としてYamatoN氏は「派手すぎずに光っているのが好印象」と語り、SPYGEA氏は「ストリーマーはパフォーマンスが求められるので、ストリーマー特化型のコラボパソコンも作ってほしい」と早くもリクエストしていた。

また、ここ2~3カ月ずっと家でゲームをしていた(!)というケイン氏は「(ライトが)カッコイイ。ゲーマーは光るものが好きなので、光るものだけを集めたゲーム部屋を作りたい」と早くも新パソコンを置く場所に付いて語るとともに「(ウェイトトレーニング用に)ハンドルを付けてほしいですね」と会場の笑いを誘っていた。今後の活動は幅広い層にeスポーツをアピールするようで「いろんなゲームを老若男女問わず楽しくプレイしたい」とコメントしていた。

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    サードウェーブはこれまでさまざまなeスポーツイベントを展開してきた

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    全国高校eスポーツ選手権も主催

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    ゲーミングPCなどを貸し出す「高校eスポーツ部支援プログラム」も実施している

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    「GALLERIA SQUAD」がeスポーツやゲームの楽しさを伝える

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    プロeスポーツチーム「Rascal Jester」所属のBILLON氏とTakomayo氏、ストリーマーのしょぼすけ氏、THY所属のchikurin氏、「GameWith」所属のネフライト氏、ゲームキャスターの友田一貴氏は、ビデオメッセージで発表会に参加

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    プロゲーミング集団「DeToNator」のYamatoN氏とSPYGEA氏は会場に登場

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    ガレリアアンバサダーを務めているケインコスギ氏も

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    左からサードウェーブ瀧吉氏、松原氏、ケインコスギ氏、DeToNatorのYamatoN氏とSPYGEA氏

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    新GALLERIAを操作するケインコスギ氏

ケインコスギ氏お約束の「Perfect Bady!」