カレー+蒸しトレイの同時使用は無理だった

実際に美味しく調理できるのか、最初に炊飯とカレー、蒸しトレイで蒸し野菜を同時に作ってみることにした。

高級炊飯器は内鍋で米を研げるが、ツインシェフは内鍋で米を研ぐことができないため、手持ちのボウルを使用した。計量カップは付属しているので、そちらを利用する。

  • お米は内鍋で洗えないので、別にボウルを用意して洗米

  • 左に白米4合、右にカレー6人分をセット

  • 左の蒸しトレイにはブロッコリーとしめじ、右の蒸しトレイにはれんこんとカボチャを入れて蒸した

2つの鍋は、向かって左が「1」、右が「2」で、調理する鍋を選択する。左右はそれぞれ独立しているので、同時または別々に調理を行うことも可能。片方を調理中でも、もう片方の鍋を設定できる。

調理メニューは「1」または「2」をタッチして選択する。「1」は、4合の白米を研いでセットして「炊飯」を選び、「2」はカレーの材料をセットして「煮込み」を選択し、初期設定の40分でスタートした。調理時間は炊飯では変更できないが、煮込みは変更できる。すべて設定したのちに「OK」をタッチすると調理が始まった。

  • 左の炊飯をセット中。時間は表示されない

  • カレーは「煮込み」を選択。初期設定の40分で作ってみた

蒸しトレイは、ごはんの上にブロッコリーとしめじ、カレーの上にはかぼちゃとレンコンをセットした。頭の中で思い浮かべていたメニューは、カレーライスと根菜サラダだ。

調理中は一般的な炊飯器のような蒸気が出ることもなく、音は驚くほど静かだった。調理は、どちらも40分ほどで終了した。

  • 調理中は音が静か。蒸気も出なかった

さあ、いよいよフタをオープン! ……すると、右側のカレーと一緒に蒸しトレイで調理していた根菜類が、カレーに浸かっていた!

カレーは粘度が高いため、フタをした状態でぐつぐつと沸騰した際に蒸しトレイのスリットを伝ってカレーが入ってしまったらしい。蒸し野菜として食べようと思っていたレンコンとカボチャがカレー味に変わってしまっていた。これはちょっとショック……。

このあたりの組み合わせの可否や注意事項については、二段調理ができるタイガー魔法瓶の「タクック」や、シャープの「ホットクック(1L)」では、取扱説明書にちゃんと明記してある。しかし、このツインシェフでは記載されていないので、最初は戸惑うかもしれない。

  • フタを開けた瞬間に「アッ!!」と声が出てしまった。右の根菜がカレーまみれに……

  • 蒸しトレイを外すと、ごはんとカレーができていた。ごはんは炊けていたが、いささか潰れてしまっている

炊飯のほうにセットしておいた蒸しトレイのブロッコリーとしめじは、火が通りすぎていた。もう少し短い時間で取り出したいところだが、蒸しトレイの温度や時間は調整できないため、途中で取り出すなど自分で調整する必要がある。

ツインシェフは圧力をかけているわけではないので、途中で簡単にフタを開けることはできる。ただ、炊飯中はフタを開けて温度を下げてしまうと美味しく炊くことができないため、炊飯と蒸し野菜の組み合わせは相性が悪いと感じた。煮物調理などと一緒に炊飯調理し、途中で様子を見ながら途中で取り出したい。

また、最大の4合で炊飯してしまったため、蒸しトレイで空間が狭くなり、ごはんが潰れていたのは気になった。ツヤやもっちり感もいまひとつで、甘みも薄い。蒸しトレイを併用して調理する場合は炊飯の量を少なめにし、1~2合で炊くと変わるのかもしれない。次回はごはんを少なめにして挑戦したい。

  • ごはんは少し硬め。甘みは薄く、粒感もいまひとつ。4合でめいっぱい炊くよりも、少なくしたほうが美味しく炊けるのかもしれない。次回、少なめで炊いてみることに

いつも高級炊飯器で食べ比べをしている子どもたちは、ごはんが変わったことに目ざとく気付いたようで、「いつもより美味しくない気がするんだけど」と言われてしまった……。

ただ、カレーは大成功! 最大6皿分のカレーを作ることができたので、1~2人の少人数世帯でも作り置きで翌日まで楽しめる。じゃがいもやにんじんもしっかり火が通っており、それでいて焦げることもなく、家族にも好評だった。

  • カレーは大成功! じゃがいもも、ちょうどよく火が通っている

  • 根菜がカレーに浸かっていたので根菜カレーに。これはこれで美味!

次回はさまざまな調理に挑戦!

今回はファーストインプレッションとしてカレーとごはん、蒸し料理を試してみたが、実際に調理してみると電源が1つで同時調理ができるのは思いのほか便利だった。横長ではあるが、一般的なレンジラックなどの棚にも置けるサイズ感もうれしい。

次回は、中華丼やローストビーフ、シューマイなど、本格的な調理を行ってみたい。