CES 2020が開催中の米ラスベガスで、ASUSが新たに発表した14型ノートPC「ExpertBook B9」(型番:B9450)が出色の出来だ。マグネシウムリチウム合金を使った直線的でソリッド感のあるボディは、14型ノートの本体重量で世界最軽量をうたう870gという軽さを達成した。軽く薄いながらも、米軍MIL規格に準拠した頑丈さも兼ね備えているという。
実際に触れてみると、14型のサイズ感もあって中身が入っていないんじゃないかと錯覚するほどの軽さに驚かされる。しかもかなり薄いのにしっかりと剛性があり、たわみのような不安感もない。実際、MIL-STD 810GグレードのMIL規格(米軍の機材調達基準の規格)に準拠、つまり相当タフなのだ。これにはボディの素材に軽くて丈夫なマグネシウムリチウム合金を採用したことが大きく貢献している。
見た目も非常に好みだ。最低限の色味やプレスラインでメリハリはデザインされているが、不要な加飾もなく、直線基調でシンプルな良さがある。今どきの狭額縁、テンキーレス(一応テンキーは「NumberPad」機能でタッチパッドに出すことはできる)で余裕のあるバックライト付きキーボード、ちゃんと180度開けるディスプレイヒンジなども"わかっている"感じがある。ビジネス向けモデルというが、オフィスの外でもかなりクールだと思う。
主なスペックは、CPUにIntel Core i7-10510U(Comet Lake-U)、メモリに16GB 2133MHz LPDDR3、ストレージはSSD(PCIe Gen3 x4接続)を2基搭載し合計容量2TB、OSにWindows 10 Pro。画面は14型でフルHD(1,920×1,080ドット)のアンチグレア液晶。本体サイズはW320×D203×H14.9mm。ちなみにIntelの提唱する「Project Athena」の認定ロゴを取得している。
なおバッテリ駆動時間は最長24時間とされたが、ExpertBook B9には標準版(33Wh)と大容量版(66Wh)の2種類のバッテリがあり、24時間持つのは大容量版の方。870gの本体重量は標準版バッテリ搭載時のもので、大容量版にすると重さが995gに増加する。それでも1kg以下なのでとても軽いが、100g以上変わるので、覚えておきたい。
インタフェース類は本体右側面にUSB 3.1とオーディオミニジャック、左側面にThunderbolt 3が2ポートとHDMI出力、有線LANアダプタ用の専用端子。ほか、画面上部に小型で物理カバーも装備するWindows Hello対応カメラ、パームレスト右側に指紋認証センサを備える。スピーカーは"Sound by"表記でharman/kardonとしていた。
最後に発売について。今年の第2四半期までに製品化するといい、時期的にはCOMPUTEX TAIPEI 2020までには発売しそうだ。まだ先の登場なので価格設定は話せず、日本向けがあるかどうかも未定とのこと。あとは個人的にはSIMが挿せて値段がVAIOより安ければ言うことない。