三菱電機は10月9日、AI技術「Maisart」を用いて、カメラ映像から人の骨格情報を抽出・分析し、特定の動作を自動検出する作業分析ソリューション「骨紋」を開発したと発表した。

同ソリューションは、生産現場の作業者の動きをカメラで撮影するだけで、作業内容を認識・特定し、作業時間や作業ミス・無駄を自動検出することで作業分析を効率化して、生産現場の生産性向上に貢献するという。

同ソリューションは、作業者にセンサーを付ける必要がないため、作業者に負荷をずに分析が行える。また、「動作経済の原則」に基づき骨格の動きを分析することにより、目視では見逃しがちな無理・無駄などの体の動きの課題を自動検出して可視化する。監督者ごとの経験によって異なる課題抽出レベルを標準化するため、属人性を排除した形で業務を改善できる。

同社工場における検証では、カメラ映像から抽出した2次元の骨格情報をAIで分析し、作業内容を90%の精度で特定したほか、特定結果から作業時間や作業ミスを自動検出し、監督者による作業分析工数を10分の1に削減したという。

  • 生産現場における従来の作業分析と骨紋を活用した作業分析の比較