GoProは10月1日、アクションカムの新製品「GoPro HERO8 Black」を発表しました。「モジュラー」(Mods)と呼ばれるディスプレイやライトなどの別売ユニットを用意し、ユーザーが使いたい装備を自由に選択できるようにしたのが特徴です。発売は10月25日で、予想実売価格は税別50,800円前後。合わせて、360度カメラの新製品「GoPro Max」も発表しました。こちらも発売日は10月25日で、予想実売価格は税別61,000円前後。
伝統のGoProマウントを進化させた「HERO 8 Black」
HERO 8 Blackは、アクションカメラの定番GoProシリーズの最新モデル。コンパクトサイズで4K映像を撮影できるタフネスカメラとしての基本性能を強化し、使い勝手を改良してきました。
デザインはこれまでとほぼ同等ですが、最大の特徴は従来GoProマウントを備えたフレームがなくなった点です。本体底面に配置された「爪」を持ち上げると、GoProマウントと互換性のある「マウントフィンガー」が現れる仕組み。見た目は華奢に感じますが、同社によれば十分に耐久性をテストしたものだとしています。これによって、フレームがなくても常用できるようになり、バッテリー交換や充電、メモリカードの交換が簡単にできるようになりました。重量も14%低減したそうです。
これにともない、バッテリーとmicroSDメモリカードを同じ側面に挿入するようになりました。USB Type-C端子も同じ位置にあり、スロットカバーは1カ所だけになりました。
新機能としては「HyperSmooth 2.0」の搭載により、さらに手ブレを抑えた滑らかな動画が撮影できるようになりました。4Kを含むすべての解像度、フレームレートで実行できるようになり、より利便性が向上。新搭載の「ブースト」モードを使えば、画角などでいくぶん制約が生じますが、さらに強力な手ブレ補正を実現します。
レンズは、新たに画角を変更する「デジタルレンズ」機能を搭載。SuperView、広角、リニア、挟角の4種類で、35mm判換算16mmという超広角のSuperViewから、同27mmの挟角まで、手軽に画角を変えて撮影できるようになりました。ちなみに、レンズ部の強度も従来比2倍に強化したそうです。
独自のタイムラプス機能「TimeWarp 2.0」も新搭載。新たに自動レート調整機能を備え、シーンに応じて速度を変更してくれるようになりました。さらに、特定のシーンで自動、または任意のタイミングで速度が遅くなってスローモーションになる速度変化機能も搭載しています。
マイクは、新たにフロントにも追加してウィンドノイズ低減機能が強化され、よりキレイな音を記録できるようになったとしています。
撮影機能では、キャプチャープリセット機能が追加されました。これは、あらかじめ設定しておいた解像度やフレームレートなどの撮影設定をプリセットとして登録しておき、簡単に呼び出せる機能です。あらかじめ標準、アクティビティ、スローモーション、シネマティックが登録されており、自由に変更、追加が可能です。全部の設定をシーンに応じて変えようとすると大変でしたが、これが簡単になりました。
LiveBurst機能は、バッファを使って常に画像を記録しておき、シャッターボタンを押した瞬間の1.5秒前~1.5秒後までを保存するもの。その間に記録される画像は90枚で、アプリ経由でその中からベストショットを切り出すことができます。基本的には秒30コマの4K動画を3秒間撮影しているので、音声も同時記録されており、動画としても記録を残せます。
画像を自動で補正するSuperPhotoも進化。HDR機能が強化され、動きのある被写体に対して連写合成によるブレをなくしてHDR画像を記録できます。ほかにも、1080pのライブストリーミングにも対応しました。
機能や装備を拡張できる「モジュラー」を初搭載
さらに、HERO8 Blackは「モジュラー」と呼ばれるオプションを併用することで機能を拡張できるようになりました。同社では、すべての機能を本体に盛り込むのではなく、それぞれのユーザーが使いたい機能を自分で選択できるようにした、としています。
今回発表されたのは「メディアモジュラー」「ディスプレイモジュラー」「ライトモジュラー」の3種類。メディアモジュラーは、ショットガンマイクを備えて指向性のあるオーディオ録音が可能になります。USB Type-C、HDMI、3.5mmジャックを備え、従来のフレームのように装着します。
メディアモジュラーにはシューも備えられており、ディスプレイモジュラーやライトモジュラーを装着することもできます。ディスプレイモジュラーは、1.90インチの外部ディスプレイ。折りたたみ式で背面ディスプレイのように使うほか、前方に向けて自撮り用ディスプレイとしても利用できます。バッテリーも内蔵するため、ディスプレイモジュラーを装着しても本体のバッテリー駆動時間は減らない、としています。
ライトモジュラーは、水深10mの防水性能を備えるLEDライトで、ディフューザーも付属。メディアモジュラーに装着するほか、手持ちでも利用可能です。メディアモジュラーの2つのシューにそれぞれ設置した状態を、同社は「Vlogging Powerhouse」と表現。高性能なビデオツールとして利用できる点をアピールしています。