Canonicalは8月15日(米国時間)、「8 Ways Snaps are Different|Snapcraft」においてと、Linuxの主なパッケージ管理システムと比較したSnapsの特徴を紹介した。
SnapsはCanonicalが開発を進めている新しいパッケージ管理システムで、40を超えるLinuxディストリビューションに対応している。従来のパッケージ管理システムが抱えている課題が解決されている。
紹介されているSnapsの主な特徴は次のとおり。
- 開発者はSnapに対するパッケージの登録やアップデートを1日以内に実施できる。snapcraft registerでアプリケーション名の要求、snapcraft pushでアップロード、snapcraft releaseで公開となる。Linuxプロジェクトやベンダーの管理化にあるパッケージ管理システムでは、パッケージングにもっと長い時間が必要となる
- Snapsではすべてのインストール済みパッケージが自動更新される。ただし、パッケージごとに更新を止めることもできる。apt upgrade、dnf update、pacman -Syyuといった作業を何度も行う必要がない
- 単一のスナップパッケージで40を超えるLinuxディストリビューションをサポートしている(Arch Linux、Debian、Ubuntu、Fedora、Manjaro、Linux Mint、elemantary OS、CentOSなど)
- Snapsにはステーブル、キャンディデート、ベータ、エッジという4つのチャンネルがあり、開発者はパッケージごとに4つのチャンネルを活用できる
- パッケージはすべて配信されるのではなく、差分のみを配信する機能が搭載されており、状況に応じて通信量を削減している
- パッケージの削除は独立して実行可能で、ほかのパッケージに影響を与えない。また、削除前にスナップショットを作成することも可能
- 複数のバージョンを同時にインストールして利用可能(パラレルインストール)。パッケージシステムとして複数バージョンの同時インストールを可能にしており、パッケージごとに並列インストールの可否が存在するわけではない
- GUIベースの管理アプリケーション、Webベースのストアサービス、ソーシャル・ネットワークの活用などさまざまな方法でアプリケーションを探すための方法を提供中
Snapsはパッケージ管理システムとして優れた特徴を持っている。CanonicalはUbuntuの開発をサポートしており、今後UbuntuにおけるSnapsの位置づけがどのように推移していくのか注目される。