米Appleが「Apple Music for Artists」の正式提供を開始、アーティストに登録を公開した。

Apple Music for Artistsは、Appleの音楽ストリーミングサービス「Apple Music」、デジタルコンテンツストア「iTunes Store」で音楽を提供しているアーティストが無料で利用できるデータ解析ツールだ。昨年初めに一部のアーティストとその関係者に限定したベータ提供を開始、ミュージシャンにとって有用で、ファンとのつながりを深められるツールになるようにフィードバックを収集して改善してきた。

  • Apple Music for Artists

    ダッシュボード形式で分かりやすいオーバビューで再生・購入状況を確認

Apple Music for Artistsを通じて、アーティストはApple Musicでの再生やiTunes Storeでの購入の状況を簡単に把握できる。どの曲が、どのぐらいの回数、世界のどの地域において聴かれたか。データは毎日更新され、ダッシュボード形式で分かりやすく表示される。全期間のベストソングまたはベストアルバム、リスニング傾向、日単位の平均リスナー (国・地域別、曲別)、週間データ、トレンドや変化など、データを深掘りしていくことも可能。正式サービスではプレイリストの分析が強化され、曲が含まれるプレイリスト、再生された曲のプレイリストにおける位置、プレイリストに曲が含まれる国・地域などを確認できる。そうした情報を活用することで、ツアーの計画や地域別のプロモーション、リスニング傾向に即したセットリスト作成など、音楽活動をより戦略的かつ効果的に展開できるようになる。

Apple Musicの解析ツールの強みの1つとなっているのが、Appleが買収した音楽認識サービスShazamのデータもアーティストプロフィールに反映されることだ。Shazamユーザーは、流れている音楽が気になるけどアーティスト名や曲名が分からない時に、Shazamアプリを使って曲の一部から曲情報を調べる。Shazamのデータから、ミュージシャンはリスナーの耳に残るキャッチーな曲や詩が心に響く作品を確認できる。

Apple Music for Artistsの正式サービスではiOSアプリ (iOS 12以降)も用意され、iPhoneでもApple Music for Artistsにアクセスできる。