日立製作所は4月24日、米国のJR Automation Technologies(JRオートメーション)を中核としたロボットSI事業をCrestview Partnes(クレストビュー)の関係会社から取得する買収契約を締結した。産業用ロボットを活用した生産ラインや物流システムの構築事業を展開するJRオートメーションの買収により、日立は高成長が見込まれる北米のロボット事業に参入し、日立とクレストビューは契約に基づき買収に関する認可手続きや諸条件の整備を進め、年内に買収の完了を予定している。

今回の契約により、日立のインダストリーセクターは日立産機システムが今年3月に買収契約を締結した国内のロボットシステムインテグレーターであるケーイーシーとともに、グローバルでロボットSI事業を展開する。

JRオートメーションのロボットSI事業の技術やノウハウ、リソース、OT(Operational Technology)領域の顧客基盤の獲得を通じ、インダストリーセクターは現場から得られる4M(Man、Machine、Material、Method)データをベースにIoTプラットフォームのLumadaソリューションをグローバルに展開していく考えだ。

  • 今回の買収による日立のロボットSI事業展開と4Mデータ活用のイメージ

    今回の買収による日立のロボットSI事業展開と4Mデータ活用のイメージ

なお、JRオートメーションの買収価格(保有現金や純夫妻を含まない)は14億2500万ドル(1582億円)となり、買収総額は同社のせよ海運転資本金額および純負債額に変動が生じた場合などは譲渡実行時に修正される可能性があるという。