日鉄ソリューションズ(NSSOL、旧・新日鉄住金ソリューションズ)は4月16日、同社のシステム研究開発センターが開発した、ディープラーニング(深層学習)をはじめとするAI(人工知能)の統合開発プラットフォーム「KAMONOHASHI」を2019年5月からOSS(オープンソースソフトウェア)として無償公開すると発表した。

AI開発では、本業のモデル設計や学習に加え、複雑な環境構築・計算リソースの確保・膨大なデータや試行錯誤履歴の管理など、多くの副次的な作業があるが、同プラットフォームでは、これらの作業を効率化・自動化することにより、AIエンジニアがモデル設計やコーディングに集中できるAI開発環境を実現するという。

  • 利用メリットのイメージ

    利用メリットのイメージ

また同プラットフォームは、2016年から約3年間にわたり、社内外のAI開発プロジェクトで効率化・高度化に寄与しており、約20件のAI開発プロジェクトで採用し、また大手メーカーのプロジェクトで2年以上実用してAIエンジニアの育成・引継ぎにも活用したという。

  • AI開発の流れ

    AI開発の流れ

同プラットフォームについて、Apache 2.0ライセンスでOSSとしての公開を決定した。アクセスには、WebブラウザまたはCLIツールを使用する。同社は、同プラットフォームを用いたAI開発プロセスの提供を通じて、世界中のAIエンジニアによる既存の汎用的なモデルでは実現できない高精度のAI開発を支援するという。

5月からGitHubでソースコードの公開を行い、フィードバックを基に継続的にKAMONOHASHIの機能強化を進めていく。