キヤノンは4月10日、一眼レフEOS Kissの末っ子となる入門機「EOS Kiss X10」を発表しました。最新の画像処理エンジンを搭載し、背面液晶を見ながらのライブビュー撮影の機能を向上。より広い領域でオートフォーカスが働くほか、新たに瞳AFにも対応しました。「一眼レフでも積極的にライブビューで撮りたい」と考える人がいる家族にとって、より魅力的な1台になったといえます。

  • デジタル一眼レフカメラの入門機「EOS Kiss X10」。液晶を見ながら撮影するライブビュー時のオートフォーカス性能をミラーレス「EOS Kiss M」並みに高めた

予想実売価格は、ボディー単体モデルが税別77,500円、EF-S18-55 IS STM レンズキットが税別87,500円、ダブルズームキットが税別117,500円。発売は、いずれも4月25日の予定です。

ライブビュー時のAF性能を大幅アップ

2017年7月発売の「EOS Kiss X9」の後継モデル。最新の画像処理エンジン「DIGIC 8」を搭載することで、ライブビュー撮影時のオートフォーカス性能を高めたのが特徴。撮像エリアの最大88(横)×100%(縦)の広い領域でオートフォーカスが合うようになったほか、人間の瞳を認識してピントを合わせる瞳AFにも対応しました。瞳AFはサーボAFにも対応しており、人が動いてもピントを合わせ続けます。サーボAFは被写体の追従性能も向上しています。

総じて、ライブビュー時のオートフォーカス性能は、高性能ミラーレス「EOS Kiss M」と同等かそれ以上に高まったといえます。光学ファインダーでの撮影時の性能はEOS Kiss X9と同等です。

  • 従来よりもエッジが立ったシャープなデザインに変わった

  • 背面液晶は従来と同じくバリアングル式を採用。ハイアングルやローアングルでもキビキビと撮影できる

  • キットモデルの標準ズームレンズを装着したところ。一眼レフながらかなりコンパクトに使える

一眼レフでは初めて、明るさや鮮やかさなどの設定を画面のタッチ操作で調整できるクリエイティブアシストを採用したのも特徴です。動画撮影は、新たに4K画質での撮影に対応しました(24p/25p、中央部のクロップでの撮影)。

本体サイズはW122.4×H92.6×D69.8mmでEOS Kiss X9とまったく同じですが、エッジを立たせたシャープなデザインに一新しました。バッテリーとメモリーカードを含む重さは約449g(ブラックモデル、シルバーモデル)、約451g(ホワイトモデル)と、EOS Kiss X9よりもわずかに軽くなりました。内蔵ストロボはEOS Kiss Mなどと同じ手動ポップアップ式に変更。バッテリー撮影枚数は約1070枚となります(ファインダー撮影時)。

  • 側面から見たところ

  • 内蔵ストロボはポップアップ用の出っ張りが設けられている

  • ホワイトモデル

  • 付属レンズはシルバーとなる

  • シルバーモデル

  • レンズと合わせ、全体がシルバーで統一される