米AMDは4月8日、同社のビジネスPC向けモバイルプロセッサであるRyzen Pro Mobile/Athlon Pro Mobileのラインナップを刷新、新たに第2世代製品を追加した。
今回発表されたのは、Ryzen Pro Mobile 3製品とAthlon Pro Mobile 1製品の合計4製品である。これはどんな製品か? というと、2019年1月のCESで発表された、第2世代Ryzen MobileのPro版(ビジネスPC向け)という位置付けとなる。
コンシューマ向けの場合、ハイエンドにはTDPが35WとなるRyzen 7 3750H/Ryzen 5 3550Hが用意されたが、Pro版についてはTDP15W枠のUシリーズのプロセッサのみとなっている。
スペックとしてはコンシューマ版のRyzen 7 3700U/Ryzen 5 3500U/Ryzen 3 3300U/Athlon 300Uと全く同一の構成・動作周波数となっており、従来のRyzen Pro Mobileと比較すると若干(Baseで1bin、Turboで1~2binほど)動作周波数が引き上げられているが、ほかは変更点が無い。
従来はAthlonグレードのPro Mobile製品が存在していなかったが、今回Athlon Pro 300Uという形で追加されたのが、一番大きな違いになるかもしれない。
性能の指標として、AMD Pro A12-9800B、およびRyzen 7 Pro 2700Uとの比較が公開されている(Photo02)。また、Ryzen 7 Pro 2700Uと比較して10%弱の性能改善を実現したという。
Intel製品との比較(Photo03)では、ついにCore i7-8650Uを上回ったとアピールする。Office Productivityでは、従来はRyzen 7 2500UがCore i5-8250Uと同じ程度のスコアだったのが、Ryzen 5 3500Uでは、Core i5-8350Uをわずかながらではあるが上回って見せた(Photo04)。
これはDesign and Visualizationなどでも発揮されており(Photo05)、以前よりも性能差が大きくなっているとする。
バッテリー寿命は、初代のRyzen Pro Mobileでは特に言及がなかったのだが、今回は12時間以上のバッテリー寿命、最大10時間のビデオ再生が可能という(Photo06)。
この第2世代製品を搭載したビジネス向けノートは、Lenovo及びHPから近日公開される予定との事である(Photo07)。