アクセンチュアは3月29日、メインフレームをはじめとした旧来型の基幹系システム(レガシーシステム)の刷新(モダナイゼーション)支援をさらに強化するため、業務システム開発・移行支援を手がけるカルテック・エスキューブのシステム移行支援関連の知的財産を譲り受けることを発表すると発表した。

アクセンチュアはカルテック・エスキューブと譲渡契約を締結し、同社が保有する各種のレガシーシステム向けソースコード変換ツールなどを獲得することに加え、同社の人材をアクセンチュアへ迎え入れることにより、基幹系システムの刷新を実現する戦略の立案と実行能力を強化する。その一環として、4月1日にアクセンチュアは関西オフィスにAMO(Application Modernization & Optimization)の専任組織を新設する。

カルテックは1997年の設立以来、COBOL(コボル)をはじめ、PL/I(ピーエルワン)やアセンブラなど20以上の言語で開発された基幹系レガシーシステムをJAVAなどの他の言語で再構築する移行・変換ツールの開発などを手掛けている。

今回の取引を通じ、アクセンチュアは関西オフィスに新たに設置したAMOの専任組織を受け皿とし、カルテック・エスキューブからこれら一連のツール群や人材、ノウハウをテクノロジーコンサルティング本部のインテリジェントソフトウェアエンジニアリングサービス グループ(IES)に取り込み、レガシーシステム刷新に向けた支援体制をさらに強化する。

これにより、企業や組織が長年にわたり改良を重ねてきた販売管理や生産管理などのレガシーな業務システム資産をよりスムーズかつ安全に継承するとともに、クラウドやAI(人工知能)、機械学習などの先端技術を組み合わせた業務の高度化や基幹系データの戦略的な活用など、顧客の新たなビジネス価値創造につながるデジタル変革を支援するという。