ファーウェイ・ジャパンのSIMフリースマートフォン「HUAWEI nova lite 3」が発表されました。ミッドレンジモデルの人気シリーズ「nova」の第3世代となり、基本性能の向上に加え、カメラ機能をさらに強化しています。さっそくファーストインプレッションをお届けしましょう。

  • HUAWEI nova lite 3

    HUAWEI nova lite 3。カラーはオーロラブルー、ミッドナイトブラック、コーラルレッド

nova lite 3は、26,880円(税別)とコストパフォーマンスに優れたミドルクラスのスマートフォンで、前モデル「nova lite 2」の発売から約1年で新モデルの登場となりました。縦長ディスプレイがさらに縦長となる19.5:9(アスペクト比)となって、より細長くなっています。

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    左はnova 3です。上位モデルと同様の外観

そのため、ディスプレイサイズは6.21インチと前モデルの5.65インチから大型化。それにともなってボディサイズも大型化していますが、比較的持ちやすいボディサイズです。

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    女性にも比較的持ちやすいデザイン

持ちやすさに寄与しているのは、背面の「3D湾曲デザイン」です。丸みを帯びたデザインは手のひらへの収まりが良くなっています。

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  • 本体前面と背面

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  • 本体の側面、上面、底面。底面のコネクタはUSB 2.0 micro-B

また、本体ギリギリまでディスプレイを広げた狭額縁のフルビューディスプレイで、さらにインカメラのノッチをギリギリまで小型化した「しずく型ノッチ」によって、画面占有率が従来の約82%から89%まで拡大しました。

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    3D湾曲デザインで軽いカーブを描く背面

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    しずく型ノッチ

ディスプレイに穴を開けたパンチホール型のスマートフォンも登場していますが、しずく型ノッチも最小限でそれほど邪魔にならないデザインとなっています。

大きな進化点は「カメラ」

今回のnova lite 3、大きな進化点はカメラです。特に「マスターAI」と呼ばれるAI機能の充実がポイントです。フラッグシップモデルの「HUAWEI Mate 20 Pro」や「HUAWEI P20 Pro」にも搭載されているマスターAIは、カメラを向けたシーンを認識して、最適なカメラ設定を自動的に適用するシーン認識機能が特徴です。

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    マスターAIによって多彩なシーンを認識して最適な設定をしてくれます

今回、アウトカメラは22のカテゴリーと500以上のシーンを認識するとのことで、上位モデルと同等の認識性能を備えています。一般的な人物や犬・猫といった被写体だけでなく、面白いところではパンダや自転車も認識します。

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  • 風景や人、花、パンダ、食べ物などを認識。「パンダ」の例では、画面に「パンダの撮影用にカメラ設定が最適化」と表示されました。どんな設定なのか興味があります

上位モデルは、SoCに搭載したNPU(Neural Processing Unit)によって高速なAI処理が可能になったとしており、これを活用したのがマスターAIです。ところが、nova lite 3のプロセッサ(HUAWEI Kirin 710)はNPUを搭載していません。AI処理はCPUが担当しており、その結果、処理速度に影響があるそうです。

  • HUAWEI nova lite 3

    マスターAIで料理と認識されたケーキ。鮮やかに表現されています

実際、Mate 20 Proと比較してみると、認識速度や精度で劣る印象です。とはいえ、10万円オーバーのMate 20 Proと3万円以下のnova lite 3を考えれば、十分な性能と精度という印象です。

メインのアウトカメラは有効画素数1,300万画素と200万画素カメラのデュアルレンズ。200万画素カメラは深度情報を担当し、背景ボケなどに活用されます。レンズのF値はF1.8です。スペックとしては従来と変わりませんが、ファーウェイによればセンサーサイズが大型化しているそうです。

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    風景撮影。細かい描写は甘くなっていますが、価格を考えれば十分な写りでしょう

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    オートモードで撮影しましたが、人物を認識して肌補正なども適用されているようです。背景の露出もうまく補正されています

AI機能としては、被写体を認識してインターネット経由で情報を検索する「AI Vision」機能も利用できるようになりました。AI Visionでは、歴史的建造物などを認識するものと、楽天やヤフーなどから商品を検索してくれるショッピング機能、カロリーを計算してくれる機能を提供します。

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    AI Visionでカメラに表示したものと同じ外観の商品を検索してくれます

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    有名な建築物などを検索してくれる機能

こちらもAIを使っているので、認識は上位モデルに比べて遅い印象ですが、まずまずの実用性です。カロリー計算は、上位モデルとは異なり食品のサイズを測定できないため、100gごとのカロリーを表示するという違いもあります。

インカメラにもAI機能を搭載

もう一つの特徴がインカメラです。800万画素から1600万画素に有効画素数が進化したほか、マスターAIにも対応しました。対応するシーンは8カテゴリーですが、特に自撮りで室内にいたり、背景が明るい青空だったり、それぞれのシーンに応じて最適設定にしてくれます。

これはむしろ上位モデルにもない機能で、自撮りをメインにするユーザーにもかなり効果的な機能でしょう。

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  • マスターAIオン(左)ではポートレートモードがオンになったので、肌がきれいに補正されています

カメラ以外の機能としては、「HUAWEI Party mode」を搭載。同じくHUAWEI Party modeに対応した1台のスマホが親機となり、最大7台のスマートフォン(子機)が同期して音楽再生する機能です。疑似的なサラウンドスピーカーとしてスマートフォンを利用したり、仲間が集まってみんなのスマホで同じ音楽を流して盛り上がったりと(まさにParty mode)、面白そうな機能です。

  • HUAWEI nova lite 3

    複数の端末の音楽再生を同期するParty mode

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    それぞれの音声もコントロールできます

低価格ながらパフォーマンスも考慮されていて、コストパフォーマンスの高さが特徴のnova lite 3。今回も人気の1台となりそうです。

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    SoCは12nmプロセスのKirin 710。パフォーマンスも向上しています

  • HUAWEI nova lite 3

    GPUの高速化を実現するGPU Turbo似も対応。対応ゲームでのパフォーマンスが向上します