そして3つ目の機種が、ボッシュから2018年夏に発売された新製品「Fontus（フォンタス）」です。

  • ボッシュの「Fontus」。販売価格65,000円(税別)と価格は高めですが、機能や収納性などが洗練されており、納得のお値段

15Lの給水タンクと本体が一体になった家庭向きのコードレス洗浄機で、本体サイズは幅39.5×奥行32×高さ64.5cm、重さ9.8kgと決して小型とはいえないものの、本体上部にハンドル、底部にキャスターが備えられており、スーツケースのように持ち運べるのが特長です。

  • 裏面には4メートルの長さのホースもスッキリしまっておけます

  • ハンドルは引き出して長さを変えられて、スーツケースのように移動もラク

洗浄機としてのスペックは、「強」モードで最大吐出圧力1.2MPa、吐出水量2.7L/hと、3機種の中では中間。バッテリー駆動時間は約15分ですが、充電時間は約1時間と早めです。

  • 思ったよりも小型のバッテリー。本体への着脱もわかりやすくスムーズだ

  • バッテリーチャージャーも小さくコンパクト。充電時間が約1時間と早いのもうれしい

  • 給水は手前の穴から。フィルターも備えられており、水をろ過して噴出できるのもメリット。高さがあるため、室内の給水設備だと適さないケースもあるでしょう。ひと手間にはなりますが、バケツやペットボトルを使って水を注げば問題ありません

水圧は3段階に設定できるのも特長で、「弱」の場合は吐出圧力0.4MPa、吐出水量1.6 L/h、「中」の場合はそれぞれ0.8MPa・2.3L/hとなり、それに合わせて連続使用時間も約45分、約30分と長く動かせるようになります。

  • 操作部。電源ボタンとモード切り替えダイヤルが独立しているのも特徴的。直観的でわかりやすいダイヤルです

加えて、噴射モードも4種類で切り替え可能。「ワンポイント(一点集中)」「狭角」「広角」「シャワー」という4つの中から選べて、エクステリアの掃除から洗車、ガーデニング、レジャーやスポーツ用途など、幅広く活用してくれそうです。タンクの容量は15Lで、バッテリー駆動時間とのバランスも取れていると思います。

  • 「強」モードで「ワンポイント」を選択。隙間など細かい場所も狙い撃ち！

  • 「強」モードで「広角」噴射。広い範囲に水が行き届き、水の散布や広範囲を一度に掃除するのにぴったり

  • 「強」モード×「シャワー」。水の勢いは弱くなりますが、たっぷりの水で洗い流すのに最適

また、スプレーガン、スマートブラシ、噴射用ホースといった装備品も、本体内にスッキリと収まるのも便利。本体下部に車輪があるといった構造上のせいか、運転音が比較的静かな点も好印象でした。販売価格が6万5,000円(税別)と決してお安くはないものの、完成度の高さや洗練された使い勝手などを考えると、コストパフォーマンスは上々です。

  • 噴射用のノズル（スプレーガン）とデッキブラシ（スマートブラシ）の装備品も、内部にスッキリ収納

ご近所・隣人の配慮を忘れずに

バッテリー式とコードタイプの違いを確かめるために、アイリスオーヤマのタンク式×コードタイプの製品「SBT-512N」も試してみました。最大許容圧力約8.5MPa、最大吐出水量約280L/hと、バッテリータイプの製品と比べてのおよそ2倍の水圧。さすがに、コードレスタイプの3機種より水の勢いは感じましたが、外壁やベランダの床掃除、洗車といった日常的な用途なら、バッテリータイプの3製品でも十分と感じました。

  • アイリスオーヤマの「SBT-512N」。バッテリー式の「SDT-L01N」と構造上の違いは、コード式でコンセントにつないで使用する点

  • 水の勢いに関しては、最大許容圧力が約8.5MPaと、バッテリータイプの約2倍。窓に向かって噴き付けると水しぶきが勢いよく跳ね返ってくるほどで、さすがにパワフル！

最後に、洗浄機で屋外の掃除を行うときの注意点ですが、集合住宅のベランダで使用する場合は、近隣住戸の迷惑にならないようにすることが大前提。騒音や水を大量に流すときは、雨の日に掃除するといった配慮を忘れずに。適切な使用を心がけてくださいね。