KONAMIと日本プロ野球機構(NPB)は、9月1日に東京ミッドタウンにて「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」プロテスト東日本選考会を開催した。
同リーグは『実況パワフルプロ野球 2018』(PS4/PSVita)もしくは、ダウンロード専用ソフト『実況パワフルプロ野球 チャンピオンシップ 2018』を使用して行われるeスポーツのプロリーグだ。
7月30日から8月5日の間に行われたオンライン予選の結果、東日本、西日本のそれぞれ上位96名の選手がオフライン選考会へ進出。8月26日には西日本選考会が開催されており、2回目のオフライン選考会である東日本選考会では、参加資格のある96名のうち84名が会場に集結し、14のグループに分かれてリーグ戦を行った。
球団の一員になることは、プロ野球選手と同列になること
オフライン選考会では、各グループで成績上位2名が面接審査に直接進み、3位の選手14名のうちオンラインランキング上位10名がプレイオフに進出。プレイオフの結果、6名が面接審査にコマを進めた。
そして、面接審査はグループリーグ1、2位の選手とプレイオフを勝ち抜いた選手合わせて34名で行われ、最終的には「ドラフト候補生」として18名に絞られる。
ドラフト候補生は近日発表の予定で、西日本、東日本から選出された計36名が、9月29日に開催される「eドラフト会議」で読売ジャイアンツや阪神タイガースといった実際の球団に指名されていくという流れだ。
実際に会場には、プロ野球球団の関係者も多く訪れており、高校野球選手権大会や大学野球リーグ、都市対抗野球大会などへの視察と変わらない様相だった。
「eスポーツが注目を浴びており、『パワプロ』リーグの提案が挙がっていると知って、参加したいと考えました。野球のルールをゲームで覚えてもらい、実際にプレイするようになってくれればいいなと。ドラフト候補については、社会人としてのロールモデル、eスポーツを背負って立つのに相応しい人を選びたいと思っています。ファイターズの一員となることは、プロ野球選手と同列になることですから」(北海道日本ハムファイターズ広報部)
プロテストでの使用チームは、オール・セントラルかオール・パシフィックのいずれか。6イニング限定試合で延長戦はなし。コールドは10点で、ケガはなく、選手の調子は「おまかせ」となっている。ポイントは、勝てば3点、引き分けで1点、負けると0点だ。ポイントが同じ場合は、得失点差、得点、総ヒット数、直接対決の結果の順番で判断し、ランキングが決定される。
オンライン予選では20試合が有効ポイントとなり、オンライン予選期間内で獲得ポイントが高かった上位20試合を対象に、総ポイントで争われた。
プロテスト選考会では、オンライン予選の順位を元にグループ分けが行われ、強さに偏りがでないように配慮される。プロテスト東日本選考会もオンライン予選と同じレギュレーションのもと行われ、各グループで5試合ないし4試合行い(Aグループのみ5人参加)、面接審査への切符を賭けて戦った。昨年の王者であるマエピー選手はCグループで参加し、5戦全勝と圧倒的な実力を示していた。
なお、グループリーグを突破した選手は以下の通り。
【Aグループ】<1位>ねお <2位>ケーバック
【Bグループ】<1位>イッキー <2位>ゆーてぃす
【Cグループ】<1位>マエピー <2位>わいきゅん
【Dグループ】<1位>じゃむ~ <2位>フサマント
【Eグループ】<1位>ダクゥー// <2位>乃木坂の申し子
【Fグループ】<1位>ころころ <2位>ちゃむぎ
【Gグループ】<1位>スンスケ <2位>くや
【Hグループ】<1位>まさまさ <2位>Reset
【Iグループ】<1位>ヒデナガトモ <2位>ガブ
【Jグループ】<1位>CPBLオタク <2位>TOKING
【Kグループ】<1位>えぞひぐま <2位>ふが
【Lグループ】<1位>TKDえる <2位>JOY戦士
【Mグループ】<1位>tell <2位>グランツ
【Nグループ】<1位>めし原 <2位>dolls
【プレイオフ突破】U・ω・U、アールグレイ、九曜巴@えるてー、わたるん、m.o.m.o、ひらD
この34名から面接審査を通過した18名と、プロテスト西日本選考会の面接審査を通過した18名が、9月29日に行われる「eドラフト会議」にかけられる。ドラフトは各球団が3位まで必ず指名。取材時に聞いた関係者の話によると、選手側は意中の球団以外から指名されたとしても、基本的に拒否権はなく、指名された球団に入団するということだ。ここが通常のドラフトと違うところだろう。
いったい誰が、どの球団からドラフト指名を受けるのか。eスポーツの歴史にまた、新しい1ページが記される。
(岡安学)





