丸沼ダム見学に戻ろう。今回は一泊二日の旅程だったが、ダム見学は2日目で、まずは宿泊宿のある尾瀬ヶ原に向かう。尾瀬にはクルマが乗り入れられないので、途中の駐車場にi3を駐車。あとは乗り合いバス(ワンボックスの乗り合いタクシー)で、尾瀬入り口まで進んだ。

そこから約1時間ほど、ブナ林の中に設けられた遊歩道を歩く。基本的には緩やかな下りなのであまり苦ではなかったが、帰りに今度は登りになることが頭をよぎった。だが、ブナ林ならではの木漏れ日や吹き抜ける風、そして東京では味わえないさわやかな気温が、そんなことを忘れさせてくれた。

そして到着した宿は「尾瀬ロッジ」。いかにも山間の宿といった風情の外観だが、内装は清潔で旅館などと遜色はない。食事も品数豊富で満腹感が得られる。ちなみに夕食のメインディッシュはお肉の陶板焼きで、ビールやワインも飲むことができた。クルマが通行できないところで、お肉やお酒が楽しめるのは「ボッカさん」と呼ばれる運搬係の貢献があるからだ。食事のハナシのあとで申し訳ないが、トイレの一部がオシリ洗浄機能付きだったのを付け加えておく。

  • いかにもな雰囲気の尾瀬ロッジ。食事は陶板焼きがメインで、ポン酢を付けて食べる

何もみえない漆黒の闇

さて、ロッジでの印象的な体験を2つ。ひとつは、夜間外に出てみると、まったくもって漆黒の闇だったこと。視界は皆無といってよい。星空が見えればよかったのだが、どうやら空は雲で覆われているらしい。何十年も生きてきたが、これほどの闇は初めての経験で逆に新鮮だった。できれば、その闇をお目にかけたいのだが、カメラで撮っても仕方がない。フラッシュをたいてしまうと、そもそも闇ではなくなる。

そしてもうひとつがロッジの水。ミネラルウォーターを買うためにフロントに行ったのだが、置いてないという。「洗面台の水を飲んでください」といわれ、そのとおりにしたのだが、冷たくてウマイ! こんな水が蛇口から飲めるのならば、ペットボトルの水など確かに不要だろう。

そして20:30ぐらいに消灯。やはり山の夜は早い。