ドワンゴは6月28日、動画サービス「niconico」の新バージョン「(く)」(クレッシェンド)の提供を開始した。ユーザーからの要望が多かった動画の画質改善や、ユーザー生放送におけるHD(720p)画質配信の枠数制限撤廃などを盛り込む。
ドワンゴは、2017年11月に「(く)」の詳細を公表。当初は動画+生放送+双方向+映像合成を合体させた生放送サービス「nicocas」といった新機能を目玉に据える予定だったが、ユーザーから動画の画質改善や回線の増強など、足元の「改善」を行うべきと大きな批判を浴びた。
新たな「(く)」では、ニコニコサービスの"改善"を第一に掲げて取り組んだという。まずニコニコ動画では、新規投稿動画の画質を改善。動画を新規に投稿する際にビットレートが足りず「中画質(540p)」「高画質(720p)」として生成されていたものを、ビットレートにかかわらず「高画質(720p)」「フルHD画質(1080p)」で生成するようになる。また、TOPページ改修したほか、スマートフォンweb版から一般会員も動画投稿が可能となった。
ニコニコ生放送でもTOPページ改修。さらにニコニコ公式番組などの注目番組が一目で分かるページを新設した。画質面では、専用ハードウェアと汎用CPUによるソフトウェア処理を組み合わせたハイブリッドコーデック製品「M820L」を導入することで、ユーザー生放送におけるHD(720p)画質配信の枠数制限を撤廃した。
今後も回線の増強(730Gbpsから1400Gbps)やニコニコ生放送の非ログイン視聴対応、「ニコニコ生放送」における「投げ銭機能」の導入などを予定するという。