米Oculus VRは5月1日 (現地時間)、日本を含む23カ国でスタンドアロン型のVR (仮想現実)ヘッドセット「Oculus Go」を発売した。内蔵メモリが異なる2モデル (32GB、64GB)があり、価格はそれぞれ23,800円と29,800円だ。
PCやスマートフォンを使わずに本体のみでVRを楽しめるシンプルな使用体験 (設定にはスマートフォンを使用)。そして手頃な価格で、誰でも簡単にVRを体験できるようにOculus Goをデザインした。VRデバイスとしては、スマートフォンを用いたVRヘッドセットに近いが、ハードウエアとソフトウエアが統合的にデザインされたOculus Goはハードウエアの性能を引き出す最適化が行われており、スタンドアロン型VRの制限の中でクリアな映像を実現する。
SoCはQualcomm Snapdragon 821。WQHD (2,560×1,440、538ppi)で高リフレッシュレートの液晶ディスプレイ、グレアを抑えた透明度の高いレンズを装備。ヘッドセットにスペーシャルオーディオドライバーが組み込まれており、ヘッドセットのみで臨場感あふれるサウンドを楽しめる。3.5mmオーディオジャックも用意されているので、好みのヘッドフォンを使用することも可能だ。ユーザーの顔に触れる部分には、軽量で柔らかく通気性に優れた素材のパッドが用いられており、快適な装着感で長時間でも使用できるという。
ストレージの目安は、32GBだと「HD映画3本、ゲーム10本、アプリ20本」、64GBだと「HD映画4本、ゲーム20本、アプリ40本」。バッテリー動作時間は、ゲームで約2時間、ビデオストリーミングで最大2.5時間だ。
Oculus Goは、手の自然な動きをVRに伝える専用コントローラーを使って、ヘッドセットを装着したまま思い通りに操作できる。コントローラーは、Touchサーフェス、「戻る」ボタン、「ホーム」ボタン、トリガーを備える。
パッケージに含まれるのは、Oculus Goヘッドセット、コントローラ、USBケーブル、眼鏡用スペーサーなど。デバイスの充電に10W (5B 2A)のACアダプターが必要になる (米国向けパッケージにはACアダプターが同梱される)。
Oculus GoはGear VRとバイナリー互換があり、すでに1,000タイトル以上のゲームやアプリが揃っている。VR上のソーシャルな場になる「Oculus Rooms」、コンサートやスポーツなどライブイベントを体験できる「Oculus Venues」(5月30日提供開始)、エンターテインメント・アプリ (Hulu、Red Bull TVなど)のハブ「Oculus TV」(5月後半提供開始)、360度写真を楽しめる「Oculus Gallery」なども利用できる。