スタートトゥデイは子会社3社を合併し、新会社「スタートトゥデイテクノロジーズ」を4月1日に発足させた。技術者を集結した会社となり、グループ全体として、より一層のテクノロジー企業への進化を目指す考えのようだ。

スタートトゥデイテクノロジーズとは

スタートトゥデイテクノロジーズは、スタートトゥデイ子会社のスタートトゥデイ工務店、VASILY、カラクルを合併した新会社。グループ企業のエンジニア、デザイナー、アナリストといった技術者を集結させ、ZOZOTOWN、WEARといったサービス運用や技術開発や新規事業の創出を行なう。

新会社には研究部門の「スタートトゥデイリサーチ」を設置。リサーチ部門では、テクノロジーを活用したイノベーティブな事業創造も期待されている。グループ企業が保有するビッグデータを活用し、感覚的に語られてきたファッションを科学的に解明、テクノロジーの実用化を進めていくようだ。テクノロジーの力で「70億人のファッションを技術の力で変えていく」というミッションの実現を図る。

天才を採用へ

既存事業の拡大と壮大なミッションの達成に向け、人材採用も進める。募集職種を見る限り、ほとんどが技術職。興味深いのは「天才」「逸材」を求めていることだ。

「70億人のファッションを技術の力で変える7人の天才と50人の逸材を求む。」という触れ込みで人材を募集、天才枠は高額報酬となる。天才枠は報酬1000万円から1億円までで最大7名、逸材枠は400万円から1000万円までで最大50名を募集する。報酬から見ても7人の天才にかかる期待は大きい。

なお、天才・逸材の採用を開始したことについて、スタートトゥデイ広報担当者によると「私達が持つミッションの達成には、卓越した技術力やデザイン力が必要不可欠です。そのために、まさに「天才」「逸材」というスキルをお持ちの方とご一緒できたらと考えております」とコメントしている。

こうした動きに対して、スタートトゥデイの見方は二分されるかもしれない。アパレル企業とみなすなら、先端的な取り組みをしているように思えるし、テクノロジー企業としてみれば、納得のいくところだろう。

スタートトゥデイの内実はウェブやアプリケーション等を活用したテクノロジー企業とみてもいいだろう。今回のニュースはグループ全体で、さらなるテクノロジードリブンな企業グループへの転身を図るというメッセージだ。同列で語るなら、データやAIの活用を進めるヤフーや楽天が妥当だろう。いつの日か、スタートトゥデイグループがヤフーや楽天と同列に語られることがあっても不思議はなさそうだ。