NECは3月19日、日本取引所グループ傘下の日本取引所自主規制法人が担う相場操縦行為などの不公正取引の調査を行う売買審査業務向けに、AI(人工知能)技術の1つであるディープラーニング技術を搭載したソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」(RAPID機械学習)を提供したと発表した。

同ソフトウェアは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つでディープラーニング技術を搭載。東証市場における売買審査業務において同日より利用が開始されている。日本取引所自主規制法人では、売買審査の初期段階の調査における売買執行形態の不自然さの評価について、これまでの審査担当者の知見をAIに学習させて審査業務に活用するという。

日本取引所自主規制法人は、RAPID機械学習を採用することで、初期段階の調査を迅速化し、審査担当者による詳細な本格調査に注力できるようになり、東証市場の公正性・信頼性を守る市場監視機能の向上につながると考えている。今後、NECではNEC the WISEのみならず、AI技術者/データサイエンティストのデータ分析手法の提供により、効率的かつ高度な市場監視機能の実現に貢献していく方針だ。