機能面での注目は、独自のAF(オートフォーカス)システム「デュアルピクセルCMOS AF」が進化したこと。測距エリアは、最大でセンサー面の横約88%、縦約100%にまで拡大し、測距点は最大143点に増加。瞳AFの搭載やAFフレームサイズ「小」への対応、最低測距輝度の拡大なども図られています。
連写と動画機能も向上しています。連写は、AF追従で最高約7.4コマ/秒、AF固定で最高約10コマ/秒に対応。これまでのEOS Kissシリーズを超える中級機並みのスピードです。ただ、連続撮影コマ数はJPEGラージ/ファインで約33枚、RAWで約10枚と控えめ。続けて連写する場合は、バッファメモリの空きに要注意です。
動画については、3840×2160ドット/24pの4K撮影に対応したのが注目されます。ただ、4K撮影ではセンサー中央部の画素がクロップされるため、画角が狭くなります。また、4K撮影時のAFはコントラストAFのみになることは少々残念。動きの速い被写体を撮る際は位相差AFが働くフルHD画質を利用し、細部まで精密に記録したいシーンでは4K解像度に切り替える、といったように使い分けるのがいいかもしれません。
EOS Mシリーズでは初搭載となる「サイレントモード」にも注目です。このモードでは、電子シャッターを利用したシャッター音のない無音撮影ができます。演奏会や博物館、美術館など、シャッター音がマナー違反になる場所で役立つでしょう。