誕生から25年目を迎えたキヤノンの一眼レフカメラ「EOS Kiss」がついにミラーレス化を果たしました。その名は「EOS Kiss M」。ファミリー層を中心に幅広い支持を集めるロングセラー機はどんな変身を遂げたのでしょうか。入手した試作機をもとに、さっそくファーストインプレッションをお伝えしましょう。

  • EOS Kissブランド初のミラーレス一眼「EOS Kiss M」。キヤノンオンラインショップでの価格は、ボディ単体モデルが税込79,380円、標準ズームレンズが付属するEF-M15-45 IS STMレンズキットが税込95,580円、2本のズームレンズが付属するダブルズームキットが税込120,420円、標準ズームレンズと22mmの単焦点レンズが付属するダブルレンズキットが税込112,860円、高倍率ズームレンズが付属するEF-M18-150 IS STMレンズキットが税込132,300円。発売はいずれも3月23日に決まった

キヤノンの「EOS Kiss」といえば、1993年に初代機が発売された銀塩(フィルム)一眼レフカメラのシリーズです。ファミリー層を中心に人気を集め、1990年代から2000年代にかけて計7モデルを発売。2003年には、デジタル一眼レフになった「EOS Kiss Digital」が登場。その後、1~2年ごとに新機種が投入され、エントリー向け一眼レフの定番モデルとしての地位を築いてきました。

  • キヤノンが1993年に発売したEOS Kissシリーズの初代モデルとなるフィルム一眼レフカメラ「EOS Kiss」

  • キヤノンが2003年に発売したEOS Kissシリーズ初のデジタルカメラ「EOS Kiss Digital」

そんなEOS Kissのブランド名を受け継いだ初のミラーレス一眼が、今回登場する「EOS Kiss M」です。同社のミラーレス一眼のラインアップ上では、中級機「EOS M5」「EOS M6」と初級機「EOS M100」の中間に位置付けられています。

400gを切る小型軽量ボディ

まず、外観から見ていきましょう。ボディは、天面のファインダー(EVF)部分が膨らんだ一眼レフ風のスタイルになっています。シルエットラインは、同社のミラーレスの最上位モデル「EOS M5」に似ていますが、操作部のレイアウトは大きく異なっています。EOS Kiss Mは、ボタンやダイヤルの数が少なく、よりビギナーに取っ付きやすいデザインといえます。

寸法は、幅116.3×高さ88.1×奥行き58.7mm。バッテリーとメモリーカードを含めた重量は約390g(ホワイトボディの場合)。一眼レフEOS Kissの現行モデルでもっとも小型軽量の「EOS Kiss X9」と比べても、ひと回りは小さく軽いボディに仕上がっています。

  • EOS M5とは異なり、モードダイヤルや電源スイッチは右側に配置。ボディの外装はおもに樹脂素材が使われている。ボディの両サイドには、平型のストラップの取り付け口がある

  • 底面には三脚穴のほか、バッテリーとSDメモリーカードのスロットを用意する

  • グリップ部にはラバー素材を、液晶モニターの裏には小さな凹凸にある樹脂素材を貼り付け、手触りを高めている。ボタン類は右手側に集中配置され、EOS M5やM6にあった十字キー周辺のコントローラーホイールは省かれている

  • チルト液晶のEOS M5やM6とは異なり、EOS Mシリーズでは初めてバリアングル液晶を採用。カメラの横/縦位置を問わず、より自由なアングルで撮影しやすい

  • 天面には、手動ポップアップ式のストロボを装備する。その後ろには、外部ストロボなどを装着できるアクセサリーシューを用意

  • バッテリーはEOS M5やM6とは異なり、下位モデルの「EOS M100」などと共通の「LP-E12」を採用。CIPA試験基準による撮影可能枚数は約235枚。USB充電には対応しないのが残念だ

  • 背面液晶は3型/約104万ドットで、タッチ操作にも対応する

  • 電子ビューファインダー(EVF)は、0.39型/約236万ドットの有機ELを搭載。アイセンサーによって、液晶モニターとの自動切り替えができる

  • 右側面の端子カバー内には、Micro USB端子とHDMIミニ出力端子を装備。その下にはWi-Fiボタンがある

  • 左側面の端子カバー内には、外部マイク入力端子を装備。その下のNマークの部分には、スマホ連携で使うNFC端子を内蔵する。EOS M5やM6にあったリモコン端子は省略されたのでケーブルレリーズは不可だが、ワイヤレスリモコンが使える

  • 露出補正ダイヤルやサブ電子ダイヤルは搭載していない。撮影設定を変えて思い通りに仕上げたい中級者以上には少々物足りない部分といえるが、ビギナーにはむしろ親しみやすいはず