誕生から25年目を迎えたキヤノンの一眼レフカメラ「EOS Kiss」がついにミラーレス化を果たしました。その名は「EOS Kiss M」。ファミリー層を中心に幅広い支持を集めるロングセラー機はどんな変身を遂げたのでしょうか。入手した試作機をもとに、さっそくファーストインプレッションをお伝えしましょう。
キヤノンの「EOS Kiss」といえば、1993年に初代機が発売された銀塩(フィルム)一眼レフカメラのシリーズです。ファミリー層を中心に人気を集め、1990年代から2000年代にかけて計7モデルを発売。2003年には、デジタル一眼レフになった「EOS Kiss Digital」が登場。その後、1~2年ごとに新機種が投入され、エントリー向け一眼レフの定番モデルとしての地位を築いてきました。
そんなEOS Kissのブランド名を受け継いだ初のミラーレス一眼が、今回登場する「EOS Kiss M」です。同社のミラーレス一眼のラインアップ上では、中級機「EOS M5」「EOS M6」と初級機「EOS M100」の中間に位置付けられています。
400gを切る小型軽量ボディ
まず、外観から見ていきましょう。ボディは、天面のファインダー(EVF)部分が膨らんだ一眼レフ風のスタイルになっています。シルエットラインは、同社のミラーレスの最上位モデル「EOS M5」に似ていますが、操作部のレイアウトは大きく異なっています。EOS Kiss Mは、ボタンやダイヤルの数が少なく、よりビギナーに取っ付きやすいデザインといえます。
寸法は、幅116.3×高さ88.1×奥行き58.7mm。バッテリーとメモリーカードを含めた重量は約390g(ホワイトボディの場合)。一眼レフEOS Kissの現行モデルでもっとも小型軽量の「EOS Kiss X9」と比べても、ひと回りは小さく軽いボディに仕上がっています。