中国DJIといえば、世界最大のドローンメーカーとして知られています。今回のCP+でも、1月に販売を開始した高性能ドローン「Mavic Air」をはじめとする各種ドローンを展示していました。しかし、昨今の動画人気を反映してか、スマホやデジカメで動画を撮影する際の揺れやぶれを抑える「スタビライザー」のほうが来場者の関心が高かったように感じました。

  • 高性能ドローン「Mavic Air」の飛行実演が来場者の目を引いていたDJIブース。だが、目玉はドローン以外にもあった

スタビライザーは、スマホやデジカメを装着することで、手持ち撮影時の揺れやぶれを機械的に抑える装置です。手の傾きにかかわらず水平を保つこともでき、なめらかで違和感の少ない動画が撮影できます。もともと、スタビライザーはドローンのカメラ部分の制震に用いられていた装置ですが、ドローンから分離してスマホやカメラで使えるようにしたことで人気が爆発。クオリティの高い動画を撮影したいと考える人たちの必需品となりつつあります。

DJIブースでもっとも注目が高かったのが、スマホ用のスタビライザー「OSMO Mobile 2」です。従来モデル「OSMO Mobile」で定評のある防振性能はそのままに、要望の高かった縦位置での撮影に対応したことや、バッテリー駆動時間の延長などを図るなどの改良を施しつつ、一部の装備を簡略化するなどして低価格化を図ったのが特徴です。

  • スマホ用スタビライザーの新製品「OSMO Mobile 2」。内蔵バッテリーの交換が不可能になるなど簡略化を図った部分もあるが、税込み16,800円というインパクトのある価格が話題を呼んでいる

  • 手を動かしてもスマホが水平を保ったままになる様子に、来場者の「すごい」という声がたびたび耳に入った

注目すべきが価格の安さで、実売価格はなんと税込み16,800円と2万円を大きく切っています。競合のスタビライザーでも1万円台で買えるものは少なく、従来のOSMO Mobileは期間限定の特別価格でも税込み24,800円だったので、かなり値ごろ感が増しました。日本では、この手のスマホ用スタビライザーはまだそれほど普及していませんが、OSMO Mobile 2は優れた性能を備えつつ税込みで1万円台というインパクトのある価格設定にしたことで、スタビライザー普及の起爆剤になる可能性があります。