文書作成ソフト「一太郎」や、今ではコレなしでの文章作成は考えられないといったヘビーユーザーも多い「ATOK」でお馴染みのジャストシステムは2017年11月21日、東京本社にてタブレット端末で学ぶ通信教育「スマイルゼミ」に関する記者発表会を開催した。

2012年12月より提供が開始された「スマイルゼミ」は、翌2013年12月に中学生コースの提供を開始するなど、家庭での学習教材として着実な進化を遂げてきた。2020年度から実施される新学習指導要領にある、英語教育の充実化とプログラミング教育の必修化に対応するにあたり、ジャストシステムならではのアプローチで展開する。

発表会会場にて触れることができた「スマイルゼミ」で使用されるタブレット端末

壇上で発表を行うジャストシステムILS事業部マーケティング部の寺尾房代氏

発表会では、ジャストシステムILS事業部マーケティング部の寺尾房代氏より変化する学校教育の現状や同社が提供する家庭学習用の通信教育サービス「スマイルゼミ」及び学校教育の現場で用いられる「ジャストスマイル」が、どのようにして新学習指導要領に対応していくのかの説明がなされた。

寺尾氏によれば、現在小学校でも行われてきている英語教育に対しての充実化、そして、プログラミング的思考の教育がポイントとして挙げられた。英語教育に関しては、小学校3・4年生で必修科目となるほか、5・6年生では教科となる。それに加え、大学入試に関してもセンター試験から新たな大学入学共通テストへと移行されるほか、英語に関しては民間試験の利用がスタートされる。

新学習指導要領では、小学校3年生から英語が必修科目となるほか、プログラミング教育に関しても小学校で必修となる。既にその流れは教育現場で動いており、2020年度の本格実施を前に2018年度より移行措置期間が設けられその対策が講じられている

今後5年で大きく変化していく教育環境に、ジャストシステムは学校と家庭の両面でサポートするという。先に述べたように、学校では「ジャストスマイル」で、家庭では「スマイルゼミ」で子供たちの学習をサポートしていくのだが、同社では2018年3月より「スマイルゼミ」でプログラミング講座を開講、現時点でも行われている英語講座も2018年4月より改訂版の提供を開始。文教用の「ジャストスマイル」も2018年6月に英語とプログラミングに対応した教材を提供し、2020年度にスタートする新学習指導要領移行措置期間に対応していくと説明した。

学校では「ジャストスマイル」で、家庭では「スマイルゼミ」で英語やプログラミングといった新たな学びをサポートする

新学習指導要領にあわせ、スマイルゼミ及びジャストスマイルでは写真左のスケジュールで対応していく。また、写真右のように既存の学習カリキュラムに加え強化された英語学習やプログラミングが加わっても会費等の変更はない

「聞く」「読む」「話す」「書く」のバランスが重要な英語コンテンツ

今回の新学習指導要領対応における英語教育について寺尾氏は、「聞く」「読む」「話す」「書く」といった4つの技能をバランス良く養えるよう、同要領に準拠した学習カリキュラム・コンテンツを配信していくと述べた。そのなかでポイントとなるのが、体験を伴う学びに加え、音遊びのようにちょっとしたゲーム要素によって楽しく反復学習が行えるよう工夫がなされていること。単に机上での学びに留まらず、タブレット端末での学習という素地を活かし着実に学力として定着するようになっている。

新学習指導要領に従い、スマイルゼミでは全学年でそれに応じた英語の学習カリキュラムを配信する。1・2年生では英語必修化を見据えたもの、3・4年生では主に聞く・話すを、5・6年生では聞く・話すに加え読む・書くが盛り込まれ、4つの要素をバランス良く学習できるよう配慮される

加えて、オプション講座として用意された「スマイルゼミ 英語プレミアム」についても寺尾氏より説明があった。はじめて英語に触れる子供たちに向けた「英語プレミアム HOP」では、体験型絵本やリズムゲームなどで繰り返しネイティブの発音に触れる機会を、「英語プレミアム STEP」では一歩進み学習指導要領の域を超えて読む・書くといった学習を強化。さらに、綴りと発音の関係性から学びを深めるフォニックス(Phonics)学習により、特に聞く・話す学びを深化させていく。その他、英検5級~2級に対応したカリキュラムにおいても、4つの技能をバランス良く学ぶことができる。鍵となるのは、反復学習による学力の定着だ。

スマイルゼミでは英語教育に力が入れられており、オプションで英検2級レベルにまで対応したカリキュラムを受講することも可能

英語への親しみを醸成することが可能な英語プレミアム HOPや、躓きがちな英語の発音もキチンと学べる英語プレミアム STEP。大人であってもフォニックス学習の必要性が求められるなか、小学校から楽しんで学べるのは大きなメリットとなるのではないだろうか