シャープは11月22日、LEDシーリングライトと一体化した、天井設置型のプラズマクラスター空気清浄機「FP-AT3」を発表した。発売日は2018年1月20日。オープン価格で、推定市場価格は税別90,000円前後。
シャープが2013年まで、「さくら色」という実に暖かくてムーディな明かりのLEDシーリングライトを展開していたことをご存知だろうか。2013年以降、シャープのLEDシーリングライトは新製品が途絶えていたが、今回、FP-AT3で空気清浄機と合体して復活となった。
LEDシーリングライトとしての明るさは最大5,000lmで、適用畳数は約12畳。寒色から暖色まで10段階の調色、および2種類のさくら色(ソメイヨシノと八重桜)、常夜灯を切り替えられる。加えて、常夜灯は5段階、それ以外は10段階の調光が可能だ。
空気清浄機としても、天井に設置するという新しいイノベーションを提案している。実際問題として、空気清浄機に興味がありながら、なかなか手が出ないという人は多いだろう。設置スペースがない、コンセントの空きがない、床に配線を這わせたくない、子供やペットがぶつかって倒さないか心配、ロボット掃除機を動かすときに邪魔……。
天井設置型のFP-AT3は、こんな悩みを持つ家庭にぴったり。LEDシーリングと天井の間に空気清浄機のフィルターとファンを組み込む構造で、家族の集まるリビングやダイニングはもちろん、個室にも設置できる。
空気は本体中央部から吸い込み、本体側面の二カ所から吐き出す。室内の高さで考えたとき、だいたい人の頭くらいの高さに浮遊する空気中の汚れやウイルスを抑制しやすい。
ホコリや花粉、PM2.5など、0.3μmの微粒子を99.97%以上取り除ける「静電HEPA・脱臭一体型フィルター」と、浮遊ウイルスの作用を抑える「高濃度プラズマクラスター25000」を搭載。タバコの煙や料理のニオイなどもしっかりキャッチする。
静電HEPA・脱臭一体型フィルターのほかに、「抗菌・防カビ ホコリブロックプレフィルター」(プレフィルター)も備える。プレフィルターは、汚れても表面をクリーナーで吸い取るだけと、お手入れも簡単だ。さらに、プレフィルターに貼り付ける「使い捨てプレフィルター」も3枚同梱する。フィルターの掃除は面倒というユーザーにとって、大変ありがたいのでは。プレフィルターは、6枚入りを850円(税別)で販売する予定だ。
静電HEPA・脱臭一体型フィルターの交換目安は2年(左)。抗菌・防カビ ホコリブロックプレフィルターと使い捨てプレフィルター(右)。使い捨てプレフィルターは見やすいように透明のプレートに貼り付けてある |
正面上部には、空気の状態を検知して知らせる「きれいモニター」を備える。空気がきれいなときは青い光、やや汚れているときは黄色く点灯、汚れているときは赤く速い点灯で、天井面をほのかに照らす。
きれいモニターを直接見えづらい天井面に配置したのは、「照明の明かりの中に配置すると見づらいし、一方で主張しすぎると落ち着かないから、天井に反射してかすかに見えるくらいに調整している」とのこと。
空気清浄機のファンには、シャープが独自に開発した、トンボの羽根をモチーフとした「ネイチャーファン」を採用している。ネイチャーファンによって、静音運転時で23dB相当という静かな動作音を実現した。これは木の葉が触れ合う程度の小さな音だ。
運転モードとして、シーンに合わせて選べる「消灯タイマー」「パワフル運転」などを搭載。消灯タイマーは30分後か60分後にライトだけ消灯し、空気清浄は続けるモード。パワフル運転は空気の汚れが気になるときに風量を強めて清浄するモードだ。これらはリモコンからワンタッチで操作できる。
適用畳数はプラズマクラスターとLED照明が約12畳、空気清浄が~14畳。風量と運転音は、強モード時が3.1立方メートルで45dB、中モード時が2.0立方メートルで36dB、静音モード時が1.0立方メートルで23dB。
消費電力は、空気清浄機能とLED照明を同時に利用した場合で最大75W。その状態で、1時間あたりの電気代は最大約2.03円だ。照明を消し、空気清浄機能のみ利用した場合は、1時間あたり0.14~0.73円が目安となる。
本体サイズは直径625×H192mm(突起部含む)、重量は約8.5kg(据付用付属品含む)。なお、FP-AT3の取り扱いは家電量販店や地域電気店、ウェブ通販などになるが、空気清浄機コーナーでの展開がメインになる。店舗によっては照明コーナーには展示されないので注意したい。