Alexaでできること

では、Alexaに対応するスマートスピーカーで、どんなことができるようになるのでしょうか。

スピーカー本体をホームネットワークの仲間に入れたり、様々な機器とサービスとつなぐためのセットアップには、スピーカーの発売と同時に提供される「Amazon Alexa」アプリを使います。スマホアプリはiOS/Androidの両方に対応するほか、PC用のブラウザアプリから設定することもできます。

「スマートスピーカーでできること」については、先行するGoogleやLINEの製品に似ているところもあれば、Alexaならではと言える機能やサービスもあります。共通のものは、様々なWebニュースや天気予報、交通情報などをスピーカーが読み上げる機能。スピーカーに向かって「アレクサ」と声をかけると、スタンバイ状態から目を覚まして、天面のランプが青色に光って音声コマンドを待機します。その際は、声が聞こえてきた方向にだけランプが緑色に光ります。

ゆっくり時間をかけて正確な日本語認識に対応したというAlexaの意図・語彙認識のエンジンが搭載されています

Alexaの場合、複数のコマンドをつなげた「ルーティン」をアプリから登録できるのが特徴です。例えば朝、ベッドから起きてスピーカーに「アレクサ、おはよう」と声をかけると、「おはよう」というキーワードに結びつけてある「部屋のスマート照明を点灯して、天気予報とニュースを読み上げる」という一連のルーティンが起動するような仕組みです。

Alexaには「スキル」と呼ばれる、スマホで言うところのアプリのような機能をユーザーが選択し、愛用のスマートスピーカーに追加できる機能があります。Echoシリーズの発売時にはナビタイムによる電車運行情報やJTBホテル検索、radiko.jpによるIPラジオリスニング、食べログによるグルメ情報検索など、265種類のスキルが使えるようになります。ユニークなものにはピカチュウとお話しができる「ピカチュウトーク」や、夕暮れどきの哀しげなセミの声をいつでも好きな時に聴ける「ヒグラシの声」などがあります。

スマートホーム機器との連携については、Alexaと連携するスキルを開発するためのツール「Amazon Skills Kit」が、11月8日から日本国内で公開されました。スタート当初は265件が揃う日本独自のスキルは、これから徐々に増えていくのではないでしょうか。Alexa対応ハードウェアを開発するためのツール「Alexa Voice Service」も、11月から日本語で公開される開発者向けポータルサイトに登録すれば、技術文書とツールのプレビュー版が利用可能になるそうです。

また、先行パートナーであるオンキヨーやharman/kardonなどのオーディオメーカーがAlexa対応のスマートスピーカーを既に発表しています。今後はAlexaをサポートする白物家電などが国内でも登場するのではないでしょうか。