ジャストシステムは「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査」(2017年9月度)の結果をリリースした。この調査は、同社が開発したセルフ型アンケートサービス「Fastask」を使ってアンケート回答を収集したもの。

総じてICTに関わるアンケートが多く、今回もSNSをテーマにした月次定点調査となった。だが、シニア関連調査や女性関連調査、ライフスタイル関連調査など、カテゴリは多岐にわたる。

9月度の月次定点調査では、どのSNSを使っているのか、スマートフォンの利用時間はどのくらいか、スマホのOSはといったSNSとスマホに関わる多くの結果が報告されている。だが、もっとも興味深かったのは、SNSのタイムライン広告の調査結果について。

増えるSNS広告への不快感

Facebookの場合、2016年10月の調査では「このSNSのタイムラインに流れてくる『広告』に対して時折不快感を感じることがある」と答えたユーザーは34.6%。「このSNSのタイムラインに流れてくる『広告』には不快感を感じることが多い」と答えたのは20.3%だった。ところが2017年9月の調査では「時折不快感」の項目が37.3%。「不快感が多い」の項目が26.1%となった。特に後者は1年のあいだに約6%も増えたことになる。

この傾向はほかのSNSでも同じで、Instagramでは「時折不快感」(2016年)が27.0%、「不快感が多い」(2016年)が20.7%だった。だが2017年では「時折不快感」が30.2%に、「不快感が多い」が25.0%にそれぞれアップ。Twitterでも「時折不快感」(2016年)で35.3%、「不快感が多い」22.5%だったが、2017年ではそれぞれ36.9%、29.9%に増加していた。

なお、LINEは2017年のデータしかなく、「時折不快感」が29.2%、「不快感が多い」が23.5%という結果になった。

試しに検索エンジンで「タイムライン広告」と入力してみたところ、「消し方」「拒否」「消す」「勝手に広告」といった、ネガティブな検索内容が目立った。

タイムライン広告にネガティブなイメージを持つユーザーが増えたのは、広告の内容なのか、広告表示頻度なのか、それとも広告の位置なのか、今回の調査では示されていない。だが、あきらかにタイムライン広告を不快に思っているユーザーは増えている。基本的に無料サービスのSNSなので、広告収入に頼らざるを得ないのは理解できるが、ユーザーにそっぽを向かれて退会者が増えてしまっては、元も子もない。