Vivaldi Technologies CEO、Jon von Tetzchner氏は9月4日(米国時間)、「Google: time to return to not being evil|Vivaldi Browser」において、Googleは現在検索と広告において独占に近い力を持つ立場にあり規制が必要な可能性があると指摘した。Googleはこうした独占的な力を適切に行使することができておらず、公平な競争という点において信頼を損なっている可能性があるとしている。
Jon von Tetzchner氏はOperaのCEOを務めていた当時のGoogleを振り返り、マニアックでポジティブな好感の持てる企業だったと説明。Operaの検索フィールドやアドレスバーからGoogle検索できるようにしたし、相互に良好な関係が構築できていたという。しかし、GoogleがGoogle Docsの提供を開始したあたりから状況が変わってきたと指摘。Google DocsはOperaをサポートしていないため、OperaでGoogle Docsを使うには正体を隠す必要があったという。
状況はGoogleがGoogle Chromeを手がけるようになってからさらに悪化したと説明。Jon von Tetzchner氏が開発を手がけるブラウザ「Vivaldi」は基盤技術にChromiumを採用しているため、Opera時代よりもChromeに近いと言えるが、それでも依然としてVivaldiからGoogle Docsにアクセスする際には正体を隠す必要があるとしており、公平な状況とはいえないと論じている。
また、同社が最近Google AdWordsアカウントの停止に遭遇したことを取り上げ、これが故意によるものかシステム的に起こったものなのかは不明としながら、公平な競争原理を維持するという点において現状がそれに沿っていないことを指摘している。Jon von Tetzchner氏は、最近のGoogleはあのマニアックでポジティブな企業からいじめっ子になってしまったと揶揄しており、あの頃に戻ってほしいと説明している。