今回のリニューアルは「つむぎ」ではなく、あくまで「"熟成烏龍茶"と呼んでいただければ」(河井氏)と熟成を強く打ち出す。"熟成"にあわせた「大人な男性」を連想させる浅野忠信さんをイメージキャラクターに起用し、ミランダ・カーさんを起用するサントリーと正反対のメッセージ性が透けて見える。
ただ、圧倒的な王者に食って掛かるというよりも「競合製品がライト層へのアピール、そして春先にリニューアルされたが、私たちはあくまで烏龍茶を活性化させるために、烏龍茶が持つ本来の価値の見直し・強化を目指した。すそ野を広げる活動に対して、私たちがメインの価値を訴求することで、相乗効果が見込めるはず。マーケット全体に良い影響を与えられれば」(河井氏)。
烏龍茶のメインユーザーは30~50代男性。彼らへのアプローチは、確かにミランダ・カーよりも浅野忠信の方が安心感を与えられるかもしれない。加えて、「恐らく、かつてないほどに"当たる可能性が高い"キャンペーン」(河井氏)を行う。スマートフォンを180分開き、茶葉を熟成させるように操作し続けなければならない。熟成が完了すれば、熟成牛肉500gと熟成烏龍茶1ケースが抽選で50名にプレゼントされる。
「仕事としてやっていても、社内で2人しか達成できていない(笑)」と河井氏は語るが、およそ2年という開発期間の"熟成"の成果とあわせてシェア増に繋がるのか、見守りたいところだ。