この4月に発売されたキヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 9000D」の実写レビューをお届けする。EOS 9000Dは同時に発表された「EOS Kiss X9i」のやや上に位置付けられるモデルで、有効2,420万画素のデュアルピクセルCMOS撮像センサー、全点クロスの45点測距AFといったハイスペックは共通だ。一方、上面の表示パネルや露出補正操作を素早く行えるサブ電子ダイヤルはEOS 9000Dのみが装備。エントリー層向けのEOS Kiss X9iにはない操作性のよさが持ち味となっている。
ローパスフィルターレス仕様ではないが、2,400万画素機としては申し分のない解像感。コントラストもいい。Avモード F6.3 1/400秒 プラス0.3EV補正 ISO100 WB:オート(雰囲気優先) ピクチャースタイル:オート EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM(焦点距離:27mmで撮影) |
画像処理エンジンがDIGIC 7に
2,420万画素という数字は、ひとつ前のEOS 8000Dと同じであまりインパクトはないが、画像処理エンジンをDIGIC 6からDIGIC 7に更新したことで、常用感度がEOS 8000DのISO12800からISO25600にアップ。感度拡張時の最高感度もISO51200となっている。
以下の夜景写真は、高感度撮影時のノイズ低減を初期設定の「標準」で、ISO100からISO25600まで撮り比べたものだ。ピクセル等倍で見て、ノイズがほとんど気にならないのはISO800まで。ISO1600になると空の部分にザラツキが目立ちはじめ、ISO3200以上ではノイズ低減処理により、ディテールが次第に劣化してくる。それでも、カラーバランスの崩れがあまりないので、小さなサイズのプリントなら十分に使えると思う。