今回はRadeon RX 580のパフォーマンスを検証

さて、ここからは今回のテスト機材を紹介する。検証するのはRadeon RX 580で、SAPPHIRE製カード「NITRO+ RADEON RX 580 8G GDDR5 OC」を入手した。動作クロックを最大1,411MHzまで引き上げたオーバークロックモデルだが、2つのBIOSを搭載し、DIPスイッチによって「Boost」モードと「Silent」モードを切り替えられる。「Silent」モードでは、リファレンス相当の1,340MHzで動作するようで、こちらのモードでも合わせてテストしている。

NITRO+ RADEON RX 580 8G GDDR5 OC

GPU-Zでの表示

DIPスイッチで動作モードを切り替える

クーラーは独自の「Dual-X」クーラーを搭載。2基の95mmファンと大型のヒートシンク、4本のヒートパイプを組み合わせて冷却を行う。また、背面には補強と冷却をサポートするバックプレートを装着する。TDPがRadeon RX 480から35W増加した影響か、補助電源ピンは8ピン+6ピン仕様となっていた。

2連ファン搭載の「Dual-X」クーラーで冷却する

大型のヒートシンクと4本のヒートパイプを搭載

背面にバックプレートを装着する

補助電源は8ピン+6ピン

出力インタフェースは、HDMI×2、DisplayPort×2、DVI×1

対抗はRadeon RX 480 / GeForce GTX 1070 / GeForce GTX 1060 6GBの3モデル

さて、比較用に用意したのはRadeon RX 480のリファレンスカードと、ASUS製のGeForce GTX 1070カード「ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING」と、MSI製のGeForce GTX 1060 6GBカード「GeForce GTX 1060 AERO ITX 6G OC」の3モデルだ。このうち、「ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING」「GeForce GTX 1060 AERO ITX 6G OC」はオーバークロック仕様の製品となるが、今回はそのままテストしている。

「ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING」は「DirectCU III」クーラーを搭載するハイエンドモデル。ヒートパイプをGPUを直接密着させることで、熱の移動効率を向上させたほか、3連ファンで冷却を行う。

「ROG STRIX-GTX1070-O8G-GAMING」。かなりの大型カード

ファンブレードの選択にウィングレットのような曲げを加えることで風圧を向上させた「ウイングブレードゼロノイズファン」を採用

ファン周辺のシュラウドにLEDを搭載。動作時に点灯する

背面全体をバックプレートが覆う

背面のロゴマークも動作時に光る

補助電源は8ピン

一方の「GeForce GTX 1060 AERO ITX 6G OC」は、国内販売が開始されたばかりのコンパクトカードで、ケースフロントから一定のエアフローを与えることで、GPUの熱をブラケットから外に排出するセミ外排気機構のクーラーを搭載する。また、従来型のファンブレードと分散型ファンブレードを組み合わせた独自の「トルクスファン」や8mm径のヒートパイプを備える。GPUの温度が50度以下でファンの動作を停止させる「Zero Frozr」をサポートする。

「GeForce GTX 1060 AERO ITX 6G OC」。Mini-ITX対応のコンパクトなカードだ

フロントから一定のエアフローを与えることで、GPUの熱をブラケットから外に排出するセミ外排気機構のクーラーを搭載

シュラウドもフロントからリアへのエアフローを形成するような設計

システム構成は以下の通り。Radeon RX 580のドライバはレビュー用に配布されたものを使用した。

■今回のテスト環境
CPU Intel Core i7-7700K(4.2GHz)
M/B ASUS Z170-A(Intel Z170)
GPU Radeon RX 580(OC)
Radeon RX 480
GeForce GTX 1060(OC)
GeForce GTX 1070(OC)
ドライバ Crimson ReLive Edition 17.10.1030-B8
Crimson ReLive Edition 17.4.2
GeForce Game Ready Driver 381.65 WHQL
メモリ DDR4-2133 8GB×2
Storage Samsung SSD 840 250GB
Power ANTEC TruePower Quattro 1000W 80 PLUS
OS Windows 10 Pro 64bit