パナソニックは4月4日、50~60代のユーザーに向けた家電シリーズ「Jコンセプト」の新製品を発表した。電動アシスト自転車「Jコンセプト BE-JELJ01」と、「あざやかモード搭載 LEDシーリングライト HH-JCC1242A/0842A」だ。前者のメーカー希望小売価格は税別110,000円で、後者はオープンプライスだが、推定市場価格(税別)は12畳用が55,000円前後、8畳用が45,000円前後。どちらも6月から発売する。

現在の50~60代は高度経済成長の日本を支えてきた世代。パナソニックではこの世代を「生活経験の豊かで、モノも本質を見極める"目利き世代"」と名づけている。

2014年発売以来、「Jコンセプト」製品はラインアップを拡充している

「Jコンセプト」は、この目利き世代に向けた家電シリーズで、現在までに冷蔵庫、掃除機、エアコンなど6製品を発売してきた。購入者の満足度は96.1%と高く、使用者層はJコンセプトのターゲットと一致する50~60代が56.7%となっている。今回の新製品、LEDシーリングライトと電動アシスト自転車で、さらなるラインナップ拡充を図った。

「黄色」を光から取り除くLEDシーリングライト

50~60代は目に関する「お困りごと」が多い世代だという。老眼や視力低下といった年齢に伴うものに加えて、「読書や細かい作業をしたときにすぐに目の疲れを感じる」といった悩みも挙げられる。さらに、色を識別しにくくなったなど、自覚症状がない問題もあるそうだ(年齢とともにゆっくり進行するため、本人が気付きにくい)。

「色が識別しにくくなるのは、加齢とともに眼のレンズの役割を果たす水晶体が、透明から黄色に少しずつ変化することが影響している」とパナソニックの担当者は説明する。

新製品のLEDシーリングライトは、新たに「あざやかモード」を搭載。光の波長をコントロールし、黄みを抑えて青みを引き立たせて見やすさを向上させ、明るさも全灯時の約1.3倍とした。これにより、視界に入る「色」が鮮やかに見えるようなり、文字も見やすくなるという。「あざやかモード」時は全灯時よりも消費電力が増加するので、使い分けるとよさそうだ。

「細かい作業をするとき、読書をするとき、食事をするときなど、あざやかモードに切り替えて、より豊かな生活を送っていただきたい」(パナソニック担当者)。

全灯モード(左)とあざやかモード(右)の比較。あざやかモードは少し青みが強く、「白をより白っぽく」し、さまざまな色もくっきりはっきりしているのが分かる

本体パネル部分には「東雲柄」をあしらい、点灯時に浮かび上がるようにしている

リモコンに「あざやかモード」専用ボタンを配置

またぎやすく軽い乗り心地の「電動アシスト自転車」

電動アシスト自転車の新モデル(Jコンセプト BE-JELJ01)は、従来モデルから約10kgもの軽量化を実現した(本体重量は18.2kg)。全長も157cmと、かなり短い。

新モデルは、白磁(白)、漆黒(黒)、松葉(緑)、紅緋(赤)の4色展開

パナソニックでは、電動アシスト自転車の開発に当たって、目利き世代への試乗会やグループインタビューを重ね、現行の電動アシスト自転車に対する不満や、潜在的なニーズを明らかにしていった。

細かいところまで配慮された設計思想

そこから生まれたのが、取り回しやすさを重視した車輪サイズ(20インチ)、またぎやすさに配慮したフレーム形状、ハンドルが低いと不安だという声に配慮したハンドルポジション、そして「おばちゃんくさい自転車には乗りたくない」という声に応えデザイン……などだ。試乗してみたところ、踏み出しが緩やかで軽い乗り心地で、スカートをはいていても乗り降りがしやすかった。

バッテリーは小型大容量の12Ahリチウムイオンバッテリーを採用。1回の充電で、「パワーモード」で約50km、「ロングモード」で約91kgの走行が可能。このほか、常時点灯が可能なLEDライトを前方に搭載し、後方には暗くなると自動で点滅するテールライトを備える。

「単独機能」の大きなボタンを配置し、操作性を向上させた