Windows 10でMicrosoftは、Windowsを常に最新状態に保つための自動的なOSアップデートプロセスを導入し始めた。一方でユーザーが自身で環境をコントロールできる自由と管理性も重視している。3月1日(米国時間)にWindowsの公式ブログで公開された「Providing customers with more choice and control in the Creators Update」によると、Windows 10 Creators Updateではユーザーの任意で最新状態へのアップデートを実行できるようにアップデートプロセスを改善する。

Creators Updateでは、アップデートにおける再起動が少なくなり、アップデートダウンロードがPCの動作に与える影響が小さくなる。それでも再起動が必要なOSアップデートが実行されるとしばらくデバイスを使用できなくなり、仕事でデバイスを必要としている時間帯なら生産性の低下につながってしまう。そうした予期しない再起動を避けられるように、Creators Updateではアップデートのインストールをスケジューリングするオプションを提示する。1つは、アップデートを実行する時間の指定。その時間にデバイスを使用することになりそうなら、設定後にリスケジュールも可能。そしてアップデートにしばらく邪魔されたくないユーザーのために、ワンクリックでアップデートプロセスを3日間完全に停止させられる「Snooze」ボタンを用意した。また、「アクティブ時間」が現在の1~12時間よりも長く設定できるようになる。アクティブ時間帯は、デバイスの使用中に更新プログラムのインストールによる自動再起動が起こらない。

ユーザーがアップデートのタイミングを変更しても最新状態を維持できるように、Windows Updateの設定ページからアップデート状況を確認できるようにする。セキュリティ保護の状態を簡単に把握できるWindows Defenderセキュリティセンターのような場をOSアップデートにも用意する。

サービスがより密に統合されるWindows 10は、ユーザーの情報を収集・分析してより便利なサービスをユーザーに提供するが、一方でそうした情報の収集・分析に対してプライバシー侵害を懸念する声が広がった。Creators Updateではプライバシーに関する透明性を向上させると共に、ユーザーがより柔軟かつ簡単にプライバシー保護をコントロールできるようにする。下の画像は、現在のセットアップ時の「簡単設定」を置き換えるプライバシー設定画面の最新のスクリーショットだ。