ATI2017NGの詳しい説明は、Acronis社のガイダー・マグダヌロフ氏が行った。まずファーストステップとして、バックアップそのものに帯する顧客ニーズに応えるため、クラウドストレージ、操作性、転送速度、サポートデバイスの豊富さ、SNS対応を行った。

Acronis Cloud(クラウドストレージ)のインフラは、国際基準をクリアしたデータセンターを世界の14カ所に設置し、保存先を指定可能だ。これは規制の厳しい国のユーザーにとって特に有用であり、地理的に近い保存先を指定することで、転送速度の向上にも貢献する。

Acronis Vice President and General Manager, Consumer and Online BusinessのGaidar Magdanurov(ガイダー・マグダヌロフ)氏

Acronisは強力な人材をスカウトし、新たなセキュリティの取り組みに着手。その結果がATI2017NGになる

高速性に関しては、スポンサーとなったF1チームのフランツ・トスト氏のコメント「Use it becouse it's fast」を引用。また、Mac OS XのTime Machineよりも速く、高品質を実現しているともアピールした。サポートデバイスも、WindowsやMacにとどまらず、モバイルデバイスに対応。SNS対応では、facebookアカウントのバックアップが可能だ。

PCのCドライブだけに情報があるという時代は過ぎたが、バックアップに関しては1カ所に集めて統合管理する必要があるという

次世代のニーズをとらえて、それを具現化。2017年に発表されたATI2017が該当するようだ

Acronis Cloudは、国際基準をクリアしたデータセンターを世界14カ所に設置。日本にも2カ所あり、高速で安全な保管場所となる

高速性に関してはフランツ・トスト氏もお気に入りのようだ

次のステップとなる「イノベーション」は、今回のATI2017NGで実現。具体的には、「Acronis Active Protection」、「Acronis Notary」、「Acronis ASign」となる。

New Generationでは3つの新機能を追加した

目玉は「Acronis Active Protection」で、ランサムウェアからの防御機能。ランサムウェアと思われるプログラムが実行中と判断すると、インスタントバックアップを動作させてファイルの改ざんや暗号化を阻止する。そして、ホワイトリストとブラックリストを使って特定のアプリケーションが疑わしいかを判断し、ポップアップで対処を促す。

Acronis Active Protectionは、主にシグネチャベースの無料アンチウイルスソフトや、Windows Defenderのみを使用している個人ユーザーには特に有効。自己防御機構に関しては、第三者機関で高い評価を得たそうだ。

Acronis Active Protectionでランサムウェアから保護

ランサムウェアの暗号化を検知すると自動バックアップが動作。プロセスの遮断とファイルの回復をユーザーに問う

シグネチャベースで新種に弱いアンチマルウェアソフトを使用するユーザーに向くというが、データの改変で業務が止まりかねない企業にも有効な機能だ

自己防衛機能に関しては第三者機関から高い評価を得ているという