パナソニックは1月25日、レンズ交換式デジタルカメラ「LUMIX GH5」(DC-GH5) を国内向けに発表した。同社はLUMIXシリーズでデジタルカメラ市場に参入して15周年を迎える。その節目に投入するGH5で「新たな写真文化の創造」に寄与したいという考えだ。
発表会で、「常にイノベーターとして革新を起こしてきた」と切り出したのは、パナソニック AVCネットワークス社イメージングネットワーク事業部長の山根洋介氏。2014年に発売した「LUMIX GH4」は世界初の4K対応ミラーレスカメラとして、同社の想定以上にプロのビデオグラファーなどに利用された。
新機能「6K PHOTO」と画質へのこだわり
今回発表されたLUMIX GH5は、GH4の後を継ぐLUMIXのフラッグシップモデルだ。実売想定価格は、ボディ単体で24万円前後、標準ズームレンズ付属で27万円前後。新開発の有効画素数2,033万画素Live MOSセンサー、第10世代となったヴィーナスエンジンを採用している。
GH5は、1,800万画素相当の「6K PHOTO」に対応したことが大きな特徴で、4,992×3,744ピクセルで30コマ/秒という高速連写ができる。従来の4K PHOTOは800万画素クラスだったため、プロカメラマンからは解像度の不足が指摘されていたが、「高速連写の壁を高度な動画技術で打ち破った」と山根氏が語るように、GH5の6K PHOTOではより大判の印刷にも耐えうるレベルに進化した。
写真の画質については「質感描写」にこだわった。新しいセンサーはローパスフィルターレス構造で、高い解像力や自然で立体感のある描写力、忠実な色再現性をさらに強化している。
第10世代ヴィーナスエンジンによって、演算処理速度がGH4比で約1.3倍以上に向上。4K/60P、6K/30Pの高速連写を可能にした。4K/60Pのメリットとして、ローリングシャッター歪みを最小限に抑えられる効果もある |
対応するレンズとの組み合わせでさらなる手ブレ補正を可能にする「Dual I.S.2」に対応。ボディ内の5軸手ブレ補正と、レンズ側の2軸手ブレ補正を連動させて、最大でシャッター速度5段分という強力な手ブレ補正効果をもたらす。写真だけでなく動画でも、この高精度な手ブレ補正を利用できる。
DFD (空間認識) テクノロジーを使ったAFもさらに強化。センサー駆動速度が480fpsとなり、合焦速度はGH4の0.07秒から0.05秒に、AF追従連写はGH4の秒間7コマから秒間9コマに向上し、業界最速クラスを実現した。
AF測距点は従来の49点から225点に増加。シーンに応じてAFエリアなどをカスタマイズできる「AFカスタマイズ」機能を搭載した。本体背面にジョイスティックを新搭載したことで、親指で素早くAFエリアやサイズを変更できるようにするなど、操作性も向上させた。