Avast Softwareは23日、ランサムウェア4種類の復号化ツールを無償で提供開始した。複合ツールは、同社Webサイトから無償でダウンロード可能。

同社が復号化ツールを提供開始したランサムウェアは、「Alcatraz Locker」「CrySiS」「Globe」「NoobCrypt」の4種。

Alcatraz Lockerは2016年11月中旬に最初に発見されたランサムウェアで、暗号化されたファイルの拡張子は「.Alcatraz」。

Alcatraz Lockerに感染しファイルが暗号化されると表示されるメッセージ

CrySiSは2015年9月以降に出現したランサムウェア。暗号化されたファイルには、「.johnycryptor@hackermail.com.xtbl」や「.ecovector2@aol.com.xtbl」など、さまざまな拡張子がある。

CrySisに感染しファイルが暗号化されると表示されるメッセージ。上のバージョンと下のバージョンの2種がある

Globeは、2016年8月以降に出現したランサムウェア。CrySiSと同じく、ファイル名には「.ACRYPT」や「.GSupport[0-9]」、「.dll555」など、さまざまな拡張子が使われ、一部のバージョンではファイル名も暗号化されている。

Globeに感染しファイルが暗号化されると表示されるメッセージ

NoobCryptは、2016年7月下旬から出現したランサムウェア。暗号化にAES 256暗号化方式が採用され、ファイル名は変更されないものの、暗号化されたファイルは本来のアプリケーションで開くことができなくなる。

NoobCryptに感染しファイルが暗号化されると表示されるメッセージ

同社は2017年にはランサムウェア攻撃はさらに加速し、新種のランサムウェアの数も急速に増加すると予測している。