クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンは10月26日、日本上陸10周年を記念した新しいドーナツを発表した。ドーナツは2種類。同社といえば、ふわふわの生地を砂糖でコーティングしたオリジナル・グレーズドが看板商品だが、今回の2商品はその伝統を引き継ぐ存在と位置づけている。新商品を発売する同社の狙いは。
創業約80年伝統のオリジナル・グレーズド
オリジナル・グレーズドは、創業約80年の同社が、当時からレシピを変えることなく作り続けている看板商品だ。魅力は、毎日工場で粉から製造され、「ふわ、とろ」な食感を楽しめること。日本でも2006年に進出して以来、約1億3000万個販売されており、全世界でも不動の人気を誇っている。そんな同商品だが、日本市場では”甘い”ということに注目が集まりがちだ。しかもそれが、ややネガティブな印象として映っている。
10周年記念は“伝統”を引き継ぎつつも、甘さを抑えたドーナツ
発表されたドーナツは、「ブリュレ グレーズド カスタード」と「ブリュレ グレーズド アップル」の2種類。ともにオリジナル・グレーズドをベースにしている。オリジナル・グレーズドの表面をコーティングしている砂糖を焦がして、キャラメリゼ。生地の中には、それぞれカスタード、アップルに発酵バターを加えたものが入っている。
焦がした砂糖の香ばしい香りが広がる2商品。口に入れるとまず、表面の砂糖のほろ苦い味が舌に広がり、さらに食べ進めると、中のペーストにたどり着く。カスタードはバニラビーンズのいい香りがするが、甘さ控えめ。表面の焦がした砂糖の苦味と一緒になると、クレームブリュレのような感じだ。それにふわふわの生地が相まって、主張しすぎない味になっている。アップルは、酸味がちょうどいいので、“甘さ”が苦手という人には抵抗が少ない味になっている。ともに、コーヒーによく合う味だ。