シグマは20日、焦点距離500mmの大口径望遠レンズ「SIGMA 500mm F4 DG OS HSM|Sports」を発表した。対応マウントはシグマ用 / ニコン用 / キヤノン用の3種を用意。発売日と価格は未定。ドイツのケルンにて開催の「Photokina 2016」、シグマブースで参考出品する。

SIGMA 500mm F4 DG OS HSM|Sports

シグマのレンズプロダクトライン「Sports」に属するフラッグシップモデル、焦点距離は500mmで、防塵・防滴性に優れる。レンズ前玉には防汚コーティングを施し、高い撥水性で油脂などの付着も防ぐ。別売りで前面用の専用プロテクター「LPT-11」も用意される。

本体はマグネシウム合金製で、フードはカーボン製。レンズ全体の軽量化を図りつつ、堅牢性も確保している。三脚座は無電解ニッケルメッキを施したパーツを用い、高い耐久性を備えるほか、90度ごとのクリックストップ機構によって縦位置と横位置を簡単に変更できる。クリックストップを解除すれば微妙な角度調整も可能。

レンズ構成は11群16枚で、FLDガラス2枚とSLDガラス1枚を使用。球面収差と軸上色収差や、望遠域で気になりやすい画面周辺域の倍率色収差も補正する。手ブレ補正機構「OS」は約4段分の補正が可能。

手ブレ補正モードは、一般的な撮影に適している「手ブレ補正モード 1」と、モータースポーツなどの流し撮りに最適な「手ブレ補正モード 2」の2種類を備える。「モード 2」では、加速度センサーと手ブレ補正の新アルゴリズム「Intelligent OS」により、構図の横位置と縦位置を問わず、カメラを上下や斜め方向に動かしても手ブレ補正が有効に働く。

最新の超音波モーターHSMを搭載し、AF速度の高速化と静粛性を両立。駆動アルゴリズムも見直され、コンティニュアスAF(AF-C)時の合焦率も向上した。フォーカス位置を記憶して呼び出したり、オートフォーカスの動作を一時的にストップしたりできる「AF ファンクションスイッチ」も搭載する。AF / MF / マニュアルオーバーライドを切り替えでき、「マニュアルオーバーライド」時はコンティニアスAFの最中でもピントリングを回転させればマニュアルフォーカスに切り替わる。AFポジションでは、通常のフルタイムマニュアルフォーカスが可能。

バヨネット・マウントは真鍮製で、キヤノン用交換レンズをソニーE マウントボディで使用できるコンバーター「MC-11」にも対応する。ニコン用は電磁絞り機構を搭載。別売りのテレコンバーターも使用可能。

そのほか主な仕様は、最小絞りがF32、絞り羽枚数が9枚(円形絞り)、画角が5度、最短撮影距離が350cm、最大撮影倍率が1:6.5。本体サイズは最大径144.8mm、長さが380.3mm、フィルターサイズが46mm(リア)。重量は3,310g。