Apple Payは、クレジットカードとひもづくトークンをiPhoneやiPad、Apple WatchのNFCチップに読み込むことで、クレジットカードの磁気スワイプやEMV(ICチップ)を利用せず、つまり物理的にクレジットカードを用いずに、店頭もしくはオンラインでのカード決済を行えるようにする仕組みだ。

店頭では、NFCリーダー(米国ではコンタクトレスリーダーという言葉が一般的)にiPhoneをかざして、ホームボタンに内蔵しているTouch IDによる決済を行う。またApple Watchでは、手首に装着してロック解除されている状態を本人確認として、NFCリーダーにかざしてサイドボタンを2度押しして決済する。

米国においては、ドラッグストアチェーンのWalgreens、高級オーガニックスーパーWhole Foods Market、マクドナルドやサブウェイといったファストフードチェーンで利用することができる。加えて、サンフランシスコなどにある日本食スーパーのNijiyaでも利用することができるようになった。

米国ではApple Pay利用可能テンポやサービスの拡大が続いているが、ローカルブランドや個人商店などではより一層の普及がなければ、我々の日常生活を変えるにはほど遠いのが実情だ

米国では、(やっと)EMVチップ入りのクレジットカードの普及が昨年から始まり、店舗の決済端末の入れ替えもスタートしている。多くの新しい決済端末はEMVとともにNFCに対応しているため、店舗側が許可すれば、Apple Payが利用できるようになるとみられる。

加えて、スマートフォンやタブレットを決済端末に変えるアプリ「Square」は、49ドルでNFCとEMVをサポートする新しいクレジットカードリーダー「Square Reader」をリリースし、Apple Storeの店頭などにも並ぶようになった。

特に西海岸では、Squareによってクレジットカード対応を果たしている個人商店や小規模チェーンも多いことから、新Square Readerの普及はApple Payの利用可能店舗を爆発的に増やす可能性がある。