米Microsoftは6月20日(現地時間)、Windows 10デバイスにおける「Microsoft Edge」ブラウザの電力効率の良さを示す2つのデータを公表した。1つはラボ環境における電力消費量テストの結果、もう1つは実利用環境におけるデータだ。どちらにおいてもEdgeがChromeやFirefoxよりも長いバッテリー動作時間を実現している。

ラボ環境のテストでは、Surface Bookを使って、Edge、Chrome、Opera(パワーセーブ)、Firefoxなどで、Webサイト(Facebook、Google、YouTube、Amazon、Wikipediaなど)を開く、タブを開く、記事をスクロール、ビデオ再生といった作業を同じように繰り返した。結果は、Edge使用時のCPU、GPU、Wi-Fiの平均電力消費量が、他のブラウザよりも36%~53%長く作業を行えるぐらい少なかった。

ブラウザの電力消費量を比較するラボテストの結果、左はブラウザを使用していないデフォルト状態、Microsoft Edgeが他のブラウザより格段に少なく、Chrome、Opera(パワーセーブ)、Firefoxと続く(出典:Microsoft)

さらに、4つのブラウザで同じHD動画をストリーミング再生し続けるテストも行った。再生が停止するまでの時間は以下の通り。Edgeは、他のブラウザより17%~70%長くHD動画を再生し続けられた。

  1. Microsoft Edge:7時間22分07秒
  2. Opera:6時間18分33秒
  3. Mozilla Firefox:5時間09分30秒
  4. Google Chrome:4時間19分50秒

実利用環境の比較には、MicrosoftがWindows 10デバイス・ユーザーから収集している使用状況のテレメトリ・データを用いている。ブラウザごとの平均電力消費量は、Edgeが465.24mWで最も少なく、最も多いのは719.72mWのChromeだ。同じ条件で正確にブラウザごとの電力消費量を比較できるラボテストに対して、テレメトリ・データのブラウザの利用状況は様々だが、実際にユーザーが感じるバッテリー動作時間の違いが分かる。

Edgeが最も効率的という結果に変わりはないが、ラボテストではEdgeに引き離されていたFirefoxがテレメトリ・データではEdgeに迫っている(出典:Microsoft)