今回のVDI環境の検証では、1秒おきに400人が連続してログインすることによるログインストームの検証と、400クライアントがメール、IE、Excel、Wordなどの複数のアプリを次々に1時間実行するという日常のワークロードの2つを、ツールを使って擬似的に検証している。
検証環境は、サーバとしてCisco UCS C220 M3×10台(うち3台は検証ツール用で残り7台がVDI用)、スイッチとしてQuanta T3040-LY3(10G対応)×1、データストア(VM構成ファイル)としてTintri VMstore T820ハイブリッドモデル×1、プロファイル用のファイルサーバとしてNetAppのFAS2520×1を利用している。
ログインストームの検証
ログインストームの検証では、ユーザープロファイルサイズがDefalt(5MB)、20MB、50MB、100MBの4パターンで行われている。以下が実際の検証結果だ。検証結果は、Tintriのストレージに標準で搭載されている状態表示の画面キャプチャとログインに要した秒数の分布で判断している。
なお、今回紹介するデータは、あくまでネットワールドのテスト環境における検証結果であり、数値を保証するものではないことをご了承いただきたい。
ユーザープロファイルがDefalt(5MB)×400人(計2GB)の場合
ユーザープロファイルがDefalt(20MB)×400人(計8GB)の場合
ユーザープロファイルがDefalt(50MB)×400人(計20GB)の場合
ユーザープロファイルがDefalt(100MB)×400人(計40GB)の場合
ログインストームの検証のまとめ
この結果を踏まえ、ネットワールド ストレージ基盤技術部 重原智幸氏は、「各数字はユーザープロファイルサイズによって上昇しているが、平均ログイン時間はほとんと変化しておらず、VDI環境のサービスレベルとしては十分だ」と結論づけた。また、ユーザープロファイルのサイズは徐々に増えていくため、1年後や2年後を想定して最大値を計算すべきとアドバイスした。
ワークロードの検証
一方のワークロードの検証では、400クライアントがメール、IE、Excel、Wordなどの複数のアプリを次々に1時間実行。最も負荷のかかった仮想デスクトップのレイテンシの数字をもとに検証した。その結果、もっともパフォーマンスが悪いユーザーのVMでも、レイテンシが2.2msで問題ないレベルだったという。
今後、Tintriストレージが進化
なお、このセミナーでは、現在、2TBモデル SSDを採用しているTintritoriのオールフラッシュストレージ(T5000シリーズ)において、今後、4TB/16TBモデルのSSDを採用することで、大容量化が図られる予定だというアナウンスがあった。
また、オールフラッシュ(T5000シリーズ)とハイブリッド(T820)で1つのストレージプールを作り、パフォーマンスが必要な場合はオールフラッシュに、効率化を重視する場合はハイブリッドに書き込むという機能も実装される予定だという。