米Microsoftは5月5日(現地時間)、公式ブログを通じて、Windows 10を搭載するアクティブデバイスが3億台を超えたと発表、また無償アップグレード期間(2016年7月29日まで)が終了した後は、予定通りに有償アップグレードになることを明かした。

昨年7月末に登場したWindows 10は、約2カ月で搭載デバイス数が1億1000万台に到達、それから半年とかからずに2億台を突破し、順調に3億台超えを達成した。ブラウザ「Microsoft Edge」の3月の使用時間が630億分を超え、デジタルアシスタント「Cortana」の累積質問数が60億件を超えるなど、Windows 10のアプリやサービスの利用も順調に伸びている。

Windows 10のアップグレード・ペースはWindows 7やWindows 8/8.1を大きく上回っているが、リリースから1年間の無償アップグレード・プロモーションが加速要因になっている。Microsoftは3年以内の10億デバイス突破という目標を掲げており、それを達成するために無償アップグレード期間の延長またはアップグレード無償化を実施するのではないかという噂も飛び交っていた。

しかし、公式ブログにおいてYusuf Mehdi氏(Windows & Devicesグループ担当CVP)は「7月29日を過ぎたら、今と同じように新しいデバイスでWindows 10を入手するか、または119ドルでWindows 10 Homeのフルバージョンを購入しなければならない」と述べている。119ドルは米国における現在のWindows 10 Homeのリテール価格であり、Mehdi氏の言葉通りに受け止めると、Windows 10の無償アップグレード期間終了後にアップグレード価格が用意されないことになる。

Mehdi氏の記事に対して、All About MicrosoftでMary Jo Foley氏は、無償アップグレード期間終了までのアップグレードを促進するために現時点で有償化を強調している可能性を指摘した。ところが、その後にMicrosoftから「7月29日で無料アップグレード・プロモーションは終了する」というメッセージを受け取ったそうだ。Foley氏は「認めざるを得ない、Microsoftがプロモーションを終わらせようとしているのには驚かされた」と述べている。今後アップグレード・ペースがMicrosoftの予想を下回るようなことになれば、無償アップグレード期間が延長される可能性もあるが、現時点で同社は計画通りの終了を明言している。