日本航空(JAL)と野村総合研究所(NRI)は2月8日、2月9日から2月18日まで、サービスロボットを活用した顧客サービス向上の実証実験を行うと発表した。

同実証実験は、JALインフォメーションカウンターでサービスロボットと併設したデジタルサイネージを連動し、空港施設の案内、航空機の運航状況や行き先の天候・口コミ情報などを、対話形式で提供するというもの。羽田空港第1旅客ターミナルビル南ウィングのJALインフォメーションカウンターと保安検査場Cの前で実施する。ロボットは仏アルデバラン社製「NAO」を使用。

保安検査場前での締め切り時刻をアナウンスする業務においては、空港スタッフが装着しているスマートウォッチからサービスロボットへ指示を送信し、サービスロボットからの通知を空港スタッフが受信するといった、空港スタッフとサービスロボットが連携することで得られる効果も検証する。さらに、多言語(英語・中国語)による、訪日外国人へのロボット活用の可能性も検証する。

サービスロボットの活用例。対話形式による各種情報提供

今回の実証実験において、JALは空港現場でのロボット導入における課題抽出、デジタルサイネージなどの表示機器とは一線を画するロボット活用の意義検証を行い、サービスの新たな価値創造を目指す。同時に、空港スタッフの業務支援としての利用の可能性も探索する。

サービスロボットの活用例。空港スタッフとサービスロボットが連携する業務

NRIはサービスロボットを活用したシステムの開発を担当し、自然なユーザーインタフェースに関する実用レベルの検証、多様なセンサーやシステム間のインタフェースに関わる新しい開発手法の研究を行う。