NTTドコモは29日、料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」に、家族で毎月5GBのデータ容量を分け合える「シェアパック5」を追加すると発表した。同日、都内で開催された2015年度第3四半期決算発表会では、同社の加藤薫社長が新プラン追加の狙いなどについて言及している。

「シェアパック5」追加

NTTドコモは29日、2015年度第3四半期決算発表会を開催。登壇したNTTドコモの代表取締役社長である加藤薫氏は、新プランの追加を発表した

加藤社長は「新料金プランの充実」を掲げ、「シェアパック5の追加」および「カケホーダイライトの適用拡大」を発表した。同社ではこれまで、家族でデータ容量を分け合えるプランとして「シェアパック10/15/20/30」を提供してきたが、2016年3月(予定)から、最安の月額6,500円(税抜)で利用できるプランとして「シェアパック5」を追加する。

また、これにともない「カケホーダイライトプラン」の適用となるパケットパックを拡充する。月額1,700円で5分以内の国内音声通話が回数制限なく利用できるのが「カケホーダイライト」の特徴。従来は「シェアパック15/20/30」の3プランにのみ適用が可能だったが、3月から「シェアパック5/10/15/20/30」で適用できるようにする。

2016年3月(予定)から、最安の月額6,500円(税抜)で利用できるプランとして「シェアパック5」を追加。全プランで、カケホーダイライトを適用可能にする

加藤社長は「これにより、家族1人あたり5,000円以下でスマートフォンを利用できる。お客様のライフステージに合わせて、安心して長く使い続けていただける料金を設定した」とアピールした。

ドコモの自由度が上がった

決算発表会の最後に行われた質疑応答では、記者団から「シェアパック5」に関する質問があがった。「利用層の想定は。どのくらいの契約数を予想しているか。業績への影響はあるか」という質問に、加藤社長は「現在、毎月のデータ通信のご利用が1GB未満のお客様もおられる。そのうちの6割の方は、シェアパック10で、うまく家庭内でデータ容量をシェアされている。今回のシェアパック5は、あまり使わないけれど家族でシェアしたいという意向の方に、お使いいただける。あるいはフィーチャーフォンからスマートフォンへ移行した際に、小さな容量のプランで始めたい、といった方にも使っていただける。契約数の予想は難しい。シェアパックの全てにカケホーダイライトを適用することもあり、ある程度、減収する懸念はあるかと思う。今回の料金プランの追加により、長くドコモをお使いいただける自由度が上がった、組み合わせの選択の幅が広がったと認識している」と回答した。

質疑応答に対応する、加藤薫社長

また「個人向けに1GBプランを導入する計画は」と聞かれると、「実質的には、ひとり5,000円以下で利用できる環境が整った。毎月1GB以下の人もいるが、現在はシェアパックで家族と分け合い、うまくご利用いただいている。利用者の方をさらに増やしたいので、シェアパック5を導入した。個人向け1GBプランも、引き続き検討していく。まずはシェアパックを中心に展開する。家族で分けあいながら、長く安心して便利に使って欲しい、という基本の考え方に立ち返り、今回プランを拡充した」と説明した。